脆弱性対応ウォッチ重大・クリティカル脆弱性のクラウド別対応まとめ
最新更新履歴CriticalHigh回避策のみパッチありAWSGCPAzureLinux
High CVSS 7.8 KEV 悪用確認
CVE-2021-22555

Linux カーネル netfilter のヒープ外書き込みで権限昇格(悪用確認済み)

情報取得日: 2025/10/06/最終確認: 2026/08/15・本ページは公開情報の非公式まとめです

CVE IDCVE-2021-22555
製品Linux / Linux Kernel
CVSS7.8(High)
CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
種別 (CWE)CWE-787 境界外書き込み
CVE 公開日2021/07/07(NVD)
CISA KEV 収載日2025/10/06
2021年に公開された脆弱性です。新着として扱う前に公開年を確認してください。
KEV 期限2025/10/27 まで(米国連邦機関向け目安)
推奨対応ベンダーの指示に従って緩和策を適用し、クラウドサービスについては該当する BOD 22-01 のガイダンスに従うこと。緩和策が無い場合は当該製品の使用を停止すること。
出典https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2021-22555

概要

Linux カーネルの net/netfilter/x_tables.c にヒープ外書き込みがあり、権限昇格またはヒープ破壊による DoS が可能である。v2.6.19-rc1 以降のカーネルが影響を受け、user namespace 経由で到達できるため、非特権ユーザーでも unprivileged user namespace が有効な環境では攻撃面に入る。コンテナ内から自ノードのカーネルを攻撃する経路になり得る点が、クラウドやコンテナ運用では重要である。CVSS は評価元で分かれており、NVD(Primary)は 7.8 High(AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H)、CNA の Google は 8.3 High(AV:A/AC:H/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H)で、Google は攻撃元を隣接ネットワーク・スコープ変更ありと見ている。旧 CVSS v2 では 4.6。修正済みカーネルは 4.4.267 / 4.9.267 / 4.14.231 / 4.19.188 / 5.4.113 / 5.10.31 および 5.12 以降で、NVD の CPE 範囲もこれに一致する。CISA KEV には 2025-10-06 に収載され、是正期限は 2025-10-27。ランサムウェア利用は Unknown(不明)。

クラウド/OS 別の対応状況

各ベンダー公式アドバイザリで確認できた事実に基づき整理しています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記し、存在しないパッチ番号・バージョンは記載しません。

AWS / GCP / Azure / Linux いずれも対応区分は同じです: ディストリ修正あり 下の表は環境ごとの補足です。
環境対応状況対応方法・備考
AWS (ECS/EC2) ディストリ修正あり
EC2 / EKS ノードのカーネルを修正版(4.4.267 / 4.9.267 / 4.14.231 / 4.19.188 / 5.4.113 / 5.10.31 以降、または 5.12 以降)へ更新して再起動する
コンテナからノードカーネルを狙う経路になるため、EKS ではノードグループの AMI 更新を優先する。マネージドサービス側ではなく利用者管理のカーネルの問題。
参照リンク
GCP ディストリ修正あり
Compute Engine / GKE ノードのカーネルを修正版へ更新して再起動する
報告者は Google の脆弱性調整チームで、詳細は Google の security-research の advisory(GHSA-xxx5-8mvq-3528)にある。GKE はノードプールのアップグレードで新イメージへ入れ替える。
参照リンク
Azure ディストリ修正あり
Azure VM / AKS ノードのカーネルを修正版へ更新して再起動する
AKS はノードイメージのアップグレード、VM は Update Manager でのカーネル更新と再起動で対応する。
参照リンク
Linux ディストリ修正あり
上流の修正コミット(x_tables.c の 9fa492cd / b29c457a)を含むカーネルへ更新する。Ubuntu はライブパッチ LSN-0080-1 / LSN-0081-1 / LSN-0083-1 でも対応
暫定緩和として非特権 user namespace の無効化があるが、rootless コンテナや snap を壊すため影響確認が必要で恒久策ではない。
参照リンク

解決の方向性(パッチ/回避策/代替)

対応はカーネル更新で終わる。判定は uname -r を集めて、上に挙げた修正版(同系列で 4.4.267 / 4.9.267 / 4.14.231 / 4.19.188 / 5.4.113 / 5.10.31 未満、または 5.11 系)に該当するホストを抽出する。ディストリのカーネルは版番号にディストリ固有のリビジョンが付くため、最終判断はディストリの CVE トラッカーで Fixed になっているかで行う。更新後に再起動していないホストは稼働中カーネルが古いままなので、パッケージの版と uname -r の両方を見る。コンテナ運用では、コンテナイメージではなくノードのカーネルが対象であることに注意する(EKS / GKE / AKS ならノードプールのアップグレード、自前なら kubelet ノードのカーネル更新)。すぐに更新できない場合の緩和策は、攻撃の入口である user namespace を絞ることで、具体的には非特権 user namespace の無効化(sysctl の kernel.unprivileged_userns_clone=0、あるいは user.max_user_namespaces=0)が候補になる。ただしこれは Docker の rootless や一部のサンドボックス、snap などを壊すので、影響を確認してから入れる必要があり、恒久策ではない。Ubuntu ではライブパッチ(LSN-0080-1 / LSN-0081-1 / LSN-0083-1)で本件が扱われているため、再起動枠が取れないホストは Livepatch の適用状況を確認するという選択肢もある。完了条件は、(1)全ノードのカーネルが修正版以上で稼働している(パッケージだけでなく稼働カーネル)、(2)ライブパッチ運用のホストは該当 LSN が適用済み、の2点である。KEV 是正期限 2025-10-27 は経過しているので、未更新ノードは期限超過として扱う。

よくある質問(CVE-2021-22555)

CVE-2021-22555(Linux Kernel)の影響は?

High(CVSS 7.8)に分類されるLinux Linux Kernelの脆弱性です。Linux カーネルの net/netfilter/x_tables.c にヒープ外書き込みがあり、権限昇格またはヒープ破壊による DoS が可能である。v2.6.19-rc1 以降のカーネルが影響を受け、user namespace 経由で到達できるため、非特権ユーザーでも unprivileged user namespace が有効な環境では攻撃面に入る。コンテナ内から自ノードのカーネルを攻撃する経路になり得る点が、クラウドやコンテナ運用では重要である。CVSS は評価元で分かれており、NVD(Primary)は 7.8 High(AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H)、CNA の Google は 8.3 High(AV:A/AC:H/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H)で、Google は攻撃元を隣接ネットワーク・スコープ変更ありと見ている。旧 CVSS v2 では 4.6。修正済みカーネルは 4.4.267 / 4.9.267 / 4.14.231 / 4.19.188 / 5.4.113 / 5.10.31 および 5.12 以降で、NVD の CPE 範囲もこれに一致する。CISA KEV には 2025-10-06 に収載され、是正期限は 2025-10-27。ランサムウェア利用は Unknown(不明)。

CVE-2021-22555 の対応方法・回避策は?

対応はカーネル更新で終わる。判定は uname -r を集めて、上に挙げた修正版(同系列で 4.4.267 / 4.9.267 / 4.14.231 / 4.19.188 / 5.4.113 / 5.10.31 未満、または 5.11 系)に該当するホストを抽出する。ディストリのカーネルは版番号にディストリ固有のリビジョンが付くため、最終判断はディストリの CVE トラッカーで Fixed になっているかで行う。更新後に再起動していないホストは稼働中カーネルが古いままなので、パッケージの版と uname -r の両方を見る。コンテナ運用では、コンテナイメージではなくノードのカーネルが対象であることに注意する(EKS / GKE / AKS ならノードプールのアップグレード、自前なら kubelet ノードのカーネル更新)。すぐに更新できない場合の緩和策は、攻撃の入口である user namespace を絞ることで、具体的には非特権 user namespace の無効化(sysctl の kernel.unprivileged_userns_clone=0、あるいは user.max_user_namespaces=0)が候補になる。ただしこれは Docker の rootless や一部のサンドボックス、snap などを壊すので、影響を確認してから入れる必要があり、恒久策ではない。Ubuntu ではライブパッチ(LSN-0080-1 / LSN-0081-1 / LSN-0083-1)で本件が扱われているため、再起動枠が取れないホストは Livepatch の適用状況を確認するという選択肢もある。完了条件は、(1)全ノードのカーネルが修正版以上で稼働している(パッケージだけでなく稼働カーネル)、(2)ライブパッチ運用のホストは該当 LSN が適用済み、の2点である。KEV 是正期限 2025-10-27 は経過しているので、未更新ノードは期限超過として扱う。

自分の環境が CVE-2021-22555 の影響を受けるか確認するには?

Linux Linux Kernel を利用している場合、稼働バージョンが影響範囲に含まれるかを一次情報(https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2021-22555)で確認してください。AWS・GCP・Azure・Linux それぞれの対応状況は本ページの「クラウド/OS 別の対応状況」表にまとめています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記しており、存在しないパッチ番号・バージョンは記載していません。

CVE-2021-22555 は実際に悪用されている?

はい。CISA の既知の悪用された脆弱性カタログ(KEV)に登録されており、実環境での悪用が確認されています。米国連邦機関向けの対応期限の目安は 2025/10/27 です。推奨される対応: ベンダーの指示に従って緩和策を適用し、クラウドサービスについては該当する BOD 22-01 のガイダンスに従うこと。緩和策が無い場合は当該製品の使用を停止すること。

参考情報(出典)

本ページの記載は下記の一次情報に基づく非公式まとめです。数値・対応状況は各出典元で最終確認してください(最終確認: 2026/08/15)。

免責: 本ページは CISA KEV・NVD・各ベンダー公式アドバイザリ等の公開情報をもとにした非公式まとめです。修正バージョンや対応可否は変更される場合があります。実際の対応は必ず 出典元および各ベンダー公式情報・自環境で確認してください。

« 一覧に戻る