脆弱性対応ウォッチ重大・クリティカル脆弱性のクラウド別対応まとめ
最新更新履歴CriticalHigh回避策のみパッチありAWSGCPAzureLinux
High CVSS 7.8 NEW KEV 悪用確認
CVE-2026-46300

Linux カーネルのソケットバッファ結合不備で root 昇格(Fragnesia・KEV・悪用確認)

情報取得日: 2026/10/28・本ページは公開情報の非公式まとめです

CVE IDCVE-2026-46300
製品Linux / Linux カーネル(net: skbuff / ESP 受信処理)
CVSS7.8(High)
CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
種別 (CWE)CWE-787 境界外書き込み(CWE-456 変数の初期化漏れ)
登録/公開日2026/10/28
KEV 期限2026/10/31 まで(米国連邦機関向け目安)
推奨対応ベンダーの指示に従って緩和策を適用し、CISA の BOD 26-04(リスクに基づくセキュリティ更新の優先順位付け)および「Forensics Triage Requirements」に従うこと。緩和策が利用できない場合はクラウドサービス向けの BOD 26-04 指針に従うか、製品の使用を中止する。各資産のインターネット露出の評価は利用者側の責任である。
出典https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-46300

概要

**Linux カーネルで、一般ユーザーがページキャッシュ上のファイル内容を書き換えて root 権限を得られる欠陥がある(通称 Fragnesia)。** カーネルの修正説明によれば、`skb_try_coalesce()` がソケットバッファを結合するときに「共有フラグメント」の印(SKBFL_SHARED_FRAG)を引き継がない。そのため ESP(IPsec)の受信処理が、ページキャッシュを指すデータを共有されていないものと誤認し、その場で復号して上書きしてしまう。Ubuntu はこれを「手軽なローカル権限昇格」とし、コンテナからの脱出にもつながり得るとしている。 **悪用。** CISA は2026年10月28日に KEV へ収載した(是正期限 **2026年10月31日**)。KEV の説明では、PHP 本体の未認証 RCE である CVE-2026-109618 / CVE-2026-109619 と連鎖させ、PHP の Web シェルを仕込んで root でコマンドを実行する攻撃に使われている。つまり、Web 経由で入り込んだ攻撃者がこの欠陥で root を取る、という流れである。 **評価値。** NVD の CVSS 3.1 は **7.8 High**(ローカル・低権限)。Red Hat・Amazon Linux も 7.8(Important)、Ubuntu の優先度は High。脆弱性自体は2026年5月に公開・修正されており、各ディストリビューションの修正版はすでに出ている。

クラウド/OS 別の対応状況

各ベンダー公式アドバイザリで確認できた事実に基づき整理しています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記し、存在しないパッチ番号・バージョンは記載しません。

AWS / GCP / Azure / Linux いずれも対応区分は同じです: ディストリ修正あり 下の表は環境ごとの補足です。
環境対応状況対応方法・備考
AWS (ECS/EC2) ディストリ修正あり
Amazon Linux 2 は ALAS2-2026-3307(kernel-5.10 / 5.15 / 5.4 の Extra も個別 ALAS あり)、AL2023 は ALAS2023-2026-1710(kernel6.12 は -1708、kernel6.18 は -1709)で修正(2026-05-15)。dnf / yum で kernel を更新して再起動する。
AL2 / AL2023 ともライブパッチも公開済み(2026-05-25)。AWS の評価は Important(CVSS 3.1 7.8)。
参照リンク
GCP ディストリ修正あり
GKE は GCP-2026-033 で、Standard クラスタの Ubuntu ノードが影響を受けるとし、Ubuntu ノードプールを 1.30.14-gke.2710000 / 1.31.14-gke.2116000 / 1.32.13-gke.1829000 / 1.33.13-gke.1011000 / 1.34.9-gke.1131000 / 1.35.6-gke.1127000 / 1.36.2-gke.1346000 以降へ上げるよう案内している。Compute Engine の VM は OS のカーネルを更新する。
GCP-2026-033 によれば Container-Optimized OS ノード・Autopilot・GKE Sandbox は影響を受けない(2026-07-16 更新)。
参照リンク
Azure ディストリ修正あり
Azure VM の Ubuntu は linux-azure カーネルを更新する(22.04 は USN-8426-2 の 5.15.0-1114.123 など)。AKS はノードイメージを更新する。
Azure Linux / AKS ノードイメージの本 CVE 個別の告知は確認できていない(2026-10-29 時点)。
参照リンク
Linux ディストリ修正あり
Ubuntu は 26.04 LTS(7.0.0-22.22)/ 24.04 LTS(6.8.0-124.124)/ 22.04 LTS(5.15.0-181.191)で修正。Debian は bookworm(DSA-6306-1)/ trixie(DSA-6295-1)/ bullseye(DLA-4606-1・DLA-4607-1)で修正。RHEL は Red Hat の CVE ページの errata を適用する。
Ubuntu の優先度は High。20.04 以前の Ubuntu は対象外。Ubuntu の linux-azure-nvidia(24.04)など一部の派生カーネルは未修正(2026-10-29 時点)。
参照リンク

解決の方向性(パッチ/回避策/代替)

**カーネルを各ディストリビューションの修正版へ更新して再起動する。** 2026年5月以降、主要ディストリはすべて修正版を出している。是正期限が10月31日と短いので、インターネットに公開している PHP のサーバーを最優先にする。 - **Ubuntu**: 26.04 LTS は 7.0.0-22.22、24.04 LTS は 6.8.0-124.124、22.04 LTS は 5.15.0-181.191 以降(20.04 以前は対象外) - **Debian**: bookworm は DSA-6306-1、trixie は DSA-6295-1、bullseye は DLA-4606-1 / DLA-4607-1 で修正 - **Amazon Linux**: AL2(ALAS2-2026-3307)、AL2023(ALAS2023-2026-1710 ほか)で修正。ライブパッチも出ている - **RHEL**: Red Hat が RHSA を順次公開している(CVE ページで版ごとの errata を確認) **すぐ再起動できない場合。** Ubuntu は、緩和手順は Dirty Frag のときと同じだとしている(ESP 関連のカーネルモジュールを読み込ませない設定。IPsec を使っている環境では通信に影響する)。ライブパッチが使える環境(Amazon Linux など)はそれを当てる。 **連鎖の入口も塞ぐ。** KEV の悪用例は PHP の RCE(CVE-2026-109618 / CVE-2026-109619)が入口なので、PHP の更新も同時に行い、Web シェルが置かれていないかを確認する。

よくある質問(CVE-2026-46300)

CVE-2026-46300(Linux カーネル)の影響は?

High(CVSS 7.8)に分類されるLinux Linux カーネル(net: skbuff / ESP 受信処理)の脆弱性です。**Linux カーネルで、一般ユーザーがページキャッシュ上のファイル内容を書き換えて root 権限を得られる欠陥がある(通称 Fragnesia)。** カーネルの修正説明によれば、`skb_try_coalesce()` がソケットバッファを結合するときに「共有フラグメント」の印(SKBFL_SHARED_FRAG)を引き継がない。そのため ESP(IPsec)の受信処理が、ページキャッシュを指すデータを共有されていないものと誤認し、その場で復号して上書きしてしまう。Ubuntu はこれを「手軽なローカル権限昇格」とし、コンテナからの脱出にもつながり得るとしている。 **悪用。** CISA は2026年10月28日に KEV へ収載した(是正期限 **2026年10月31日**)。KEV の説明では、PHP 本体の未認証 RCE である CVE-2026-109618 / CVE-2026-109619 と連鎖させ、PHP の Web シェルを仕込んで root でコマンドを実行する攻撃に使われている。つまり、Web 経由で入り込んだ攻撃者がこの欠陥で root を取る、という流れである。 **評価値。** NVD の CVSS 3.1 は **7.8 High**(ローカル・低権限)。Red Hat・Amazon Linux も 7.8(Important)、Ubuntu の優先度は High。脆弱性自体は2026年5月に公開・修正されており、各ディストリビューションの修正版はすでに出ている。

CVE-2026-46300 の対応方法・回避策は?

**カーネルを各ディストリビューションの修正版へ更新して再起動する。** 2026年5月以降、主要ディストリはすべて修正版を出している。是正期限が10月31日と短いので、インターネットに公開している PHP のサーバーを最優先にする。 - **Ubuntu**: 26.04 LTS は 7.0.0-22.22、24.04 LTS は 6.8.0-124.124、22.04 LTS は 5.15.0-181.191 以降(20.04 以前は対象外) - **Debian**: bookworm は DSA-6306-1、trixie は DSA-6295-1、bullseye は DLA-4606-1 / DLA-4607-1 で修正 - **Amazon Linux**: AL2(ALAS2-2026-3307)、AL2023(ALAS2023-2026-1710 ほか)で修正。ライブパッチも出ている - **RHEL**: Red Hat が RHSA を順次公開している(CVE ページで版ごとの errata を確認) **すぐ再起動できない場合。** Ubuntu は、緩和手順は Dirty Frag のときと同じだとしている(ESP 関連のカーネルモジュールを読み込ませない設定。IPsec を使っている環境では通信に影響する)。ライブパッチが使える環境(Amazon Linux など)はそれを当てる。 **連鎖の入口も塞ぐ。** KEV の悪用例は PHP の RCE(CVE-2026-109618 / CVE-2026-109619)が入口なので、PHP の更新も同時に行い、Web シェルが置かれていないかを確認する。

自分の環境が CVE-2026-46300 の影響を受けるか確認するには?

Linux Linux カーネル(net: skbuff / ESP 受信処理) を利用している場合、稼働バージョンが影響範囲に含まれるかを一次情報(https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-46300)で確認してください。AWS・GCP・Azure・Linux それぞれの対応状況は本ページの「クラウド/OS 別の対応状況」表にまとめています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記しており、存在しないパッチ番号・バージョンは記載していません。

CVE-2026-46300 は実際に悪用されている?

はい。CISA の既知の悪用された脆弱性カタログ(KEV)に登録されており、実環境での悪用が確認されています。米国連邦機関向けの対応期限の目安は 2026/10/31 です。推奨される対応: ベンダーの指示に従って緩和策を適用し、CISA の BOD 26-04(リスクに基づくセキュリティ更新の優先順位付け)および「Forensics Triage Requirements」に従うこと。緩和策が利用できない場合はクラウドサービス向けの BOD 26-04 指針に従うか、製品の使用を中止する。各資産のインターネット露出の評価は利用者側の責任である。

参考情報(出典)

本ページの記載は下記の一次情報に基づく非公式まとめです。数値・対応状況は各出典元で最終確認してください。

免責: 本ページは CISA KEV・NVD・各ベンダー公式アドバイザリ等の公開情報をもとにした非公式まとめです。修正バージョンや対応可否は変更される場合があります。実際の対応は必ず 出典元および各ベンダー公式情報・自環境で確認してください。

« 一覧に戻る