脆弱性対応ウォッチ重大・クリティカル脆弱性のクラウド別対応まとめ
最新更新履歴CriticalHigh回避策のみパッチありAWSGCPAzureLinux
Medium CVSS 5.5 NEW KEV 悪用確認
CVE-2025-39964

Linux カーネルの af_alg で同時書き込みによる状態不整合(KEV・是正期限 2026-09-21)

情報取得日: 2026/09/18・本ページは公開情報の非公式まとめです

CVE IDCVE-2025-39964
製品Linux / Linux カーネルの crypto/af_alg(AF_ALG ソケット)。修正は stable の複数系列に入っており、Ubuntu は plucky 6.14.0-37.37 / noble 6.8.0-90.91 / jammy 5.15.0-164.174 / focal 5.4.0-224.244 / bionic 4.15.0-245.257 / xenial 4.4.0-276.310 で修正済みとしている
CVSS5.5(Medium)
CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H
CVSS は当サイトの掲載基準(7.0以上)を下回りますが、CISA KEV に収載され実際の悪用が確認されているため掲載しています。
種別 (CWE)CWE-362 競合状態
登録/公開日2026/09/18
KEV 期限2026/09/21 まで(米国連邦機関向け目安)
推奨対応ベンダーの指示に従って緩和策を適用する(BOD 26-04 の指針と CISA の Forensics Triage Requirements に従う)。クラウドサービスについては BOD 26-04 の該当指針に従い、緩和策が無い場合は製品の使用を中止する。
出典https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2025-39964

概要

**同じ AF_ALG ソケットへ2つの書き込みを同時に投げると、データが予測できない順で混ざる。** カーネルの修正コミットの説明によれば、`af_alg_sendmsg()` は同一ソケットへの並行書き込みを想定しておらず、データがばらばらに織り込まれるだけでなく**ソケット内部の状態に不整合を生じうる**。修正は `ctx->write` フィールドを追加して書き込みの排他所有を示すというもので、並行書き込み自体を禁止する形になっている。 AF_ALG はユーザ空間からカーネルの暗号 API を使うためのソケットインタフェースである。**使っていなければ触れない経路**だが、暗号処理をカーネル側に寄せている構成では通り道になる。 **すでに悪用されている。** CISA は 2026年9月18日にこの CVE を KEV(悪用が確認された脆弱性カタログ)へ収載し、是正期限を **2026年9月21日**とした。CVSS の点数だけを見ると後述のとおり中程度だが、**KEV 収載は「実際に悪用が確認された」という別軸の情報**であり、点数が低いことは優先度を下げる理由にならない。本サイトが掲載基準 (B)(KEV 収載)で載せているのはこのためである。 **評価点はソースによって大きく割れている。** NVD が Primary として付けている CVSS 3.1 は **5.5 Medium**(AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H)で、影響を可用性のみとみなしている。一方、カーネルの CNA が付けた値は **7.8 High**(AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H)で、機密性・完全性への影響も立てている。Ubuntu の追跡ページはさらに低く **3.3 Low**、Ubuntu の優先度は Medium である。**本サイトの掲載値は NVD の 5.5 を採っている。** 差は「状態不整合がデータの漏れや改ざんまで行くとみるか、クラッシュ止まりとみるか」の見立ての違いで、実運用の優先度は KEV 収載と AF_ALG を使っているかで判断するのが妥当である。

クラウド/OS 別の対応状況

各ベンダー公式アドバイザリで確認できた事実に基づき整理しています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記し、存在しないパッチ番号・バージョンは記載しません。

AWS / GCP / Azure / Linux いずれも対応区分は同じです: ディストリ修正あり 下の表は環境ごとの補足です。
環境対応状況対応方法・備考
AWS (ECS/EC2) ディストリ修正あり
**EC2 上の Linux はゲストOSのカーネル更新で対処する。** Ubuntu を使っている場合は上記の修正版へ更新する。Amazon Linux を使っている場合は ALAS のページで本 CVE の扱いを確認する。
本サイトの確認時点(2026-09-20)で、Amazon Linux 側の個別アドバイザリ番号は特定できていない。**Amazon Linux Security Center で CVE-2025-39964 を検索して確認すること。** EKS のマネージドノードグループや Bottlerocket を使っている場合は、ノードの AMI を更新して入れ替える形になる。クラウド側の対処ではなく、ゲストOSのカーネル更新で直る種類の欠陥である。
参照リンク
GCP ディストリ修正あり
**Compute Engine 上の Linux VM は、使っているディストリのカーネル更新に従う。** Ubuntu イメージなら上記の修正版へ更新する。
本サイトの確認時点(2026-09-20)で、GKE / Container-Optimized OS 側の該当記載は特定できていない。**Google Cloud のセキュリティ情報ページで CVE-2025-39964 の記載を確認すること。** GKE のノードはイメージのアップグレードで入れ替わる。クラウド側の対処ではなく、ゲストOSのカーネル更新で直る種類の欠陥である。
参照リンク
Azure ディストリ修正あり
**Azure VM 上の Linux は、使っているディストリのカーネル更新に従う。** Ubuntu イメージなら上記の修正版へ更新する。
本サイトの確認時点(2026-09-20)で、Azure Linux および AKS のノードイメージについての該当記載は特定できていない。**AKS のリリースノートと Azure Linux のアドバイザリで CVE-2025-39964 を確認すること。** AKS のノードは node image upgrade で入れ替わる。クラウド側の対処ではなく、ゲストOSのカーネル更新で直る種類の欠陥である。
参照リンク
Linux ディストリ修正あり
**ディストリビューションのカーネルパッケージを更新する。** Ubuntu は plucky 6.14.0-37.37 / noble 6.8.0-90.91 / jammy 5.15.0-164.174 / focal 5.4.0-224.244 / bionic 4.15.0-245.257 / xenial 4.4.0-276.310 で修正済み。
resolute(26.04 LTS)と questing(25.10)は not affected、trusty(14.04 LTS)は ignored で修正は出ない。自前ビルドのカーネルを使っている場合は、NVD の参照に並ぶ git.kernel.org の stable コミット(7つの系列に入っている)から該当するものを取り込む。更新後は再起動が要る。
参照リンク

解決の方向性(パッチ/回避策/代替)

**カーネルを修正入りのバージョンへ更新する。ディストリビューションのパッケージ更新で対処する。** Ubuntu の追跡ページ(2026-09-20 時点)は、plucky(25.04)6.14.0-37.37、noble(24.04 LTS)6.8.0-90.91、jammy(22.04 LTS)5.15.0-164.174、focal(20.04 LTS)5.4.0-224.244、bionic(18.04 LTS)4.15.0-245.257、xenial(16.04 LTS)4.4.0-276.310 を修正済みとしている。resolute(26.04 LTS)と questing(25.10)は not affected、trusty(14.04 LTS)は ignored である。 **AF_ALG を使っていないなら、この経路は踏まない。** 影響は `AF_ALG` ソケットを開いて同一ソケットへ並行して書き込む処理に限られる。カーネルの暗号 API をユーザ空間から叩く実装(一部の VPN・ストレージ暗号化・暗号ベンチマーク等)を抱えているかを先に洗い出すと、更新の優先順位を付けやすい。ただし**KEV 収載済みで是正期限が 2026年9月21日**なので、切り分けに時間をかけるより先に更新を当てるほうが早いことが多い。 **公式に示された回避策は確認できていない。** CISA の requiredAction も「ベンダーの指示に従って緩和策を適用する」という一般的な文言で、この CVE 固有の回避手順は示されていない。更新後は再起動が要る(live patch を使っている場合はその提供状況を確認する)。 なお Siemens が ProductCERT のアドバイザリ SSA-019113 でこの CVE に言及しており、産業用機器側でも追跡されている。

よくある質問(CVE-2025-39964)

CVE-2025-39964(Linux カーネルの crypto/af_alg)の影響は?

Medium(CVSS 5.5)に分類されるLinux Linux カーネルの crypto/af_alg(AF_ALG ソケット)。修正は stable の複数系列に入っており、Ubuntu は plucky 6.14.0-37.37 / noble 6.8.0-90.91 / jammy 5.15.0-164.174 / focal 5.4.0-224.244 / bionic 4.15.0-245.257 / xenial 4.4.0-276.310 で修正済みとしているの脆弱性です。**同じ AF_ALG ソケットへ2つの書き込みを同時に投げると、データが予測できない順で混ざる。** カーネルの修正コミットの説明によれば、`af_alg_sendmsg()` は同一ソケットへの並行書き込みを想定しておらず、データがばらばらに織り込まれるだけでなく**ソケット内部の状態に不整合を生じうる**。修正は `ctx->write` フィールドを追加して書き込みの排他所有を示すというもので、並行書き込み自体を禁止する形になっている。 AF_ALG はユーザ空間からカーネルの暗号 API を使うためのソケットインタフェースである。**使っていなければ触れない経路**だが、暗号処理をカーネル側に寄せている構成では通り道になる。 **すでに悪用されている。** CISA は 2026年9月18日にこの CVE を KEV(悪用が確認された脆弱性カタログ)へ収載し、是正期限を **2026年9月21日**とした。CVSS の点数だけを見ると後述のとおり中程度だが、**KEV 収載は「実際に悪用が確認された」という別軸の情報**であり、点数が低いことは優先度を下げる理由にならない。本サイトが掲載基準 (B)(KEV 収載)で載せているのはこのためである。 **評価点はソースによって大きく割れている。** NVD が Primary として付けている CVSS 3.1 は **5.5 Medium**(AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H)で、影響を可用性のみとみなしている。一方、カーネルの CNA が付けた値は **7.8 High**(AV:L/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H)で、機密性・完全性への影響も立てている。Ubuntu の追跡ページはさらに低く **3.3 Low**、Ubuntu の優先度は Medium である。**本サイトの掲載値は NVD の 5.5 を採っている。** 差は「状態不整合がデータの漏れや改ざんまで行くとみるか、クラッシュ止まりとみるか」の見立ての違いで、実運用の優先度は KEV 収載と AF_ALG を使っているかで判断するのが妥当である。

CVE-2025-39964 の対応方法・回避策は?

**カーネルを修正入りのバージョンへ更新する。ディストリビューションのパッケージ更新で対処する。** Ubuntu の追跡ページ(2026-09-20 時点)は、plucky(25.04)6.14.0-37.37、noble(24.04 LTS)6.8.0-90.91、jammy(22.04 LTS)5.15.0-164.174、focal(20.04 LTS)5.4.0-224.244、bionic(18.04 LTS)4.15.0-245.257、xenial(16.04 LTS)4.4.0-276.310 を修正済みとしている。resolute(26.04 LTS)と questing(25.10)は not affected、trusty(14.04 LTS)は ignored である。 **AF_ALG を使っていないなら、この経路は踏まない。** 影響は `AF_ALG` ソケットを開いて同一ソケットへ並行して書き込む処理に限られる。カーネルの暗号 API をユーザ空間から叩く実装(一部の VPN・ストレージ暗号化・暗号ベンチマーク等)を抱えているかを先に洗い出すと、更新の優先順位を付けやすい。ただし**KEV 収載済みで是正期限が 2026年9月21日**なので、切り分けに時間をかけるより先に更新を当てるほうが早いことが多い。 **公式に示された回避策は確認できていない。** CISA の requiredAction も「ベンダーの指示に従って緩和策を適用する」という一般的な文言で、この CVE 固有の回避手順は示されていない。更新後は再起動が要る(live patch を使っている場合はその提供状況を確認する)。 なお Siemens が ProductCERT のアドバイザリ SSA-019113 でこの CVE に言及しており、産業用機器側でも追跡されている。

自分の環境が CVE-2025-39964 の影響を受けるか確認するには?

Linux Linux カーネルの crypto/af_alg(AF_ALG ソケット)。修正は stable の複数系列に入っており、Ubuntu は plucky 6.14.0-37.37 / noble 6.8.0-90.91 / jammy 5.15.0-164.174 / focal 5.4.0-224.244 / bionic 4.15.0-245.257 / xenial 4.4.0-276.310 で修正済みとしている を利用している場合、稼働バージョンが影響範囲に含まれるかを一次情報(https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2025-39964)で確認してください。AWS・GCP・Azure・Linux それぞれの対応状況は本ページの「クラウド/OS 別の対応状況」表にまとめています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記しており、存在しないパッチ番号・バージョンは記載していません。

CVE-2025-39964 は実際に悪用されている?

はい。CISA の既知の悪用された脆弱性カタログ(KEV)に登録されており、実環境での悪用が確認されています。米国連邦機関向けの対応期限の目安は 2026/09/21 です。推奨される対応: ベンダーの指示に従って緩和策を適用する(BOD 26-04 の指針と CISA の Forensics Triage Requirements に従う)。クラウドサービスについては BOD 26-04 の該当指針に従い、緩和策が無い場合は製品の使用を中止する。

参考情報(出典)

本ページの記載は下記の一次情報に基づく非公式まとめです。数値・対応状況は各出典元で最終確認してください。

免責: 本ページは CISA KEV・NVD・各ベンダー公式アドバイザリ等の公開情報をもとにした非公式まとめです。修正バージョンや対応可否は変更される場合があります。実際の対応は必ず 出典元および各ベンダー公式情報・自環境で確認してください。

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