脆弱性対応ウォッチ重大・クリティカル脆弱性のクラウド別対応まとめ
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Critical CVSS 9.1
CVE-2026-68980

Apache NiFi でパラメータコンテキストの所有権を確かめずにアセットを削除できる(NVD 9.1 とベンダ 2.3 で評価が割れている)

情報取得日: 2026/08/03・本ページは公開情報の非公式まとめです

CVE IDCVE-2026-68980
製品Apache Software Foundation / Apache NiFi(REST API のアセット削除)
CVSS9.1(Critical)
CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:N
種別 (CWE)CWE-863 不正な認可
登録/公開日2026/08/03
出典https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-68980

概要

データフロー基盤 Apache NiFi の 2.0.0 から 2.10.0 までに、権限確認の対象を取り違える欠陥がある。NiFi はパラメータコンテキストに紐づくアセット(設定ファイルや証明書など、フローが参照する実体)を REST API で作成・読み取り・削除できる。削除のとき、フレームワークは要求に含まれるパラメータコンテキスト識別子とアセット識別子を使って、そのパラメータコンテキストに対する認可を行う。問題は、要求された識別子と保存されている識別子を突き合わせていなかった点にある。つまり、書き込み権限を持っているパラメータコンテキストの識別子を添えれば、実際には別のパラメータコンテキストが所有しているアセットを削除できてしまう。ベンダの記述はこの欠陥の成立条件をはっきり書いていて、パラメータコンテキストごとに認可の水準を分けていない NiFi では成立しない。書き込み権限そのものがセキュリティ境界として機能しているためで、全員が全パラメータコンテキストに書ける構成なら、この欠陥があってもできることは増えない。逆に言えば、部門ごと・チームごとにパラメータコンテキストの権限を分けている環境が対象である。この CVE は評価が大きく割れており、そのことを承知して読む必要がある。NVD が付けた主評価(source nvd@nist.gov)は CVSS 3.1 で 9.1 Critical、ベクタは AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:N である。一方、CNA である Apache(security@apache.org)が付けた CVSS 4.0 は 2.3 LOW で、ベクタは AV:N/AC:L/AT:P/PR:L/UI:N/VC:L/VI:L/VA:L/SC:N/SI:N/SA:N である。差は主に PR(必要な権限)と影響の見積もりにあり、Apache は「ある程度の権限を持つ利用者が、限定的な影響を与えられる」と見ているのに対し、NVD は権限不要かつ機密性・完全性への影響が高いと見ている。ベンダの説明にある「書き込み権限が境界として機能する」という記述からすると、PR:N(権限不要)という NVD の読みは実態から離れている可能性が高い。当サイトは掲載基準(CVSS 7.0 以上)に従って NVD の主評価 9.1 を採用して掲載するが、運用上の緊急度としてはベンダの評価のほうが実態に近い可能性がある点を明記しておく。影響範囲は NVD の cpe で apache:nifi 2.0.0 以上 2.11.0 未満。修正は 2.11.0 で、アセットの読み取り操作と同じ方式で、削除前にパラメータコンテキストによる所有権を検証するようになった。CISA KEV への収載は 2026-08-26 時点で確認できていない。

クラウド/OS 別の対応状況

各ベンダー公式アドバイザリで確認できた事実に基づき整理しています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記し、存在しないパッチ番号・バージョンは記載しません。

AWS / GCP / Azure / Linux いずれも対応区分は同じです: パッチあり(アプリ更新) 下の表は環境ごとの補足です。
環境対応状況対応方法・備考
AWS (ECS/EC2) パッチあり(アプリ更新)
EC2 / ECS / EKS 上に自前で構築した NiFi を 2.11.0 以降へ更新する。MSK Connect や Glue とは別物なので混同しない
AWS はマネージドの Apache NiFi を提供していないため、AWS 側の個別アドバイザリは存在しない(2026-08-26 時点で確認できていない)。対象は利用者が持ち込んだ NiFi 本体である。
参照リンク
GCP パッチあり(アプリ更新)
GKE / Compute Engine 上の NiFi を 2.11.0 以降へ更新する
GCP からの本 CVE 個別のセキュリティ速報は確認できていない(2026-08-26 時点)。Dataflow / Dataproc とは別製品である。
参照リンク
Azure パッチあり(アプリ更新)
AKS / VM 上の NiFi を 2.11.0 以降へ更新する
Azure からの本 CVE 個別のセキュリティ速報は確認できていない(2026-08-26 時点)。Data Factory とは別製品である。
参照リンク
Linux パッチあり(アプリ更新)
NiFi は Apache 公式の配布物またはコンテナイメージで導入するのが通常なので、実体のバージョンを確認して 2.11.0 以降へ入れ替える
Ubuntu USN / Red Hat RHSA / Debian security tracker における本 CVE の扱いは 2026-08-26 時点で確認できていない。NiFi は主要ディストリの公式リポジトリに含まれないため、ディストリのセキュリティ更新には乗ってこない。
参照リンク

解決の方向性(パッチ/回避策/代替)

Apache NiFi を 2.11.0 以降へ更新する。ベンダはこれを推奨される緩和策として明示しており、他の回避策は示されていない。更新の緊急度を決めるには、まず自組織の NiFi がこの欠陥の成立条件に当たるかを切り分けるのが実務的である。判断はひとつで、パラメータコンテキストごとに認可の水準を分けているかどうかである。分けていないなら、書き込み権限を持つ者はもともと全アセットを削除できるので、この欠陥によって新たにできることは無い。分けているなら対象で、たとえば部門 A の担当者が部門 B のアセットを消せる状態になっている。影響は削除に限られ、読み取りや書き換えではない点も緊急度の判断材料になる。NVD のベクタが C:H(機密性への高い影響)を付けているのはこの点で説明しにくく、ベンダ側の VC:L/VI:L/VA:L という見積もりのほうが記述と整合する。更新までのあいだの手当てとしては、NiFi の REST API への到達経路を管理ネットワークに限定すること、およびアセット削除の監査ログを見ておくことが挙げられる。ただしこれは正規の権限を持つ利用者による操作なので、到達制限は内部からの悪用には効かない。NiFi は監査ログにアセットの削除を記録するので、更新前に想定外の削除が起きていないかを確認しておくとよい。

よくある質問(CVE-2026-68980)

CVE-2026-68980(Apache NiFi)の影響は?

Critical(CVSS 9.1)に分類されるApache Software Foundation Apache NiFi(REST API のアセット削除)の脆弱性です。データフロー基盤 Apache NiFi の 2.0.0 から 2.10.0 までに、権限確認の対象を取り違える欠陥がある。NiFi はパラメータコンテキストに紐づくアセット(設定ファイルや証明書など、フローが参照する実体)を REST API で作成・読み取り・削除できる。削除のとき、フレームワークは要求に含まれるパラメータコンテキスト識別子とアセット識別子を使って、そのパラメータコンテキストに対する認可を行う。問題は、要求された識別子と保存されている識別子を突き合わせていなかった点にある。つまり、書き込み権限を持っているパラメータコンテキストの識別子を添えれば、実際には別のパラメータコンテキストが所有しているアセットを削除できてしまう。ベンダの記述はこの欠陥の成立条件をはっきり書いていて、パラメータコンテキストごとに認可の水準を分けていない NiFi では成立しない。書き込み権限そのものがセキュリティ境界として機能しているためで、全員が全パラメータコンテキストに書ける構成なら、この欠陥があってもできることは増えない。逆に言えば、部門ごと・チームごとにパラメータコンテキストの権限を分けている環境が対象である。この CVE は評価が大きく割れており、そのことを承知して読む必要がある。NVD が付けた主評価(source nvd@nist.gov)は CVSS 3.1 で 9.1 Critical、ベクタは AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:N である。一方、CNA である Apache(security@apache.org)が付けた CVSS 4.0 は 2.3 LOW で、ベクタは AV:N/AC:L/AT:P/PR:L/UI:N/VC:L/VI:L/VA:L/SC:N/SI:N/SA:N である。差は主に PR(必要な権限)と影響の見積もりにあり、Apache は「ある程度の権限を持つ利用者が、限定的な影響を与えられる」と見ているのに対し、NVD は権限不要かつ機密性・完全性への影響が高いと見ている。ベンダの説明にある「書き込み権限が境界として機能する」という記述からすると、PR:N(権限不要)という NVD の読みは実態から離れている可能性が高い。当サイトは掲載基準(CVSS 7.0 以上)に従って NVD の主評価 9.1 を採用して掲載するが、運用上の緊急度としてはベンダの評価のほうが実態に近い可能性がある点を明記しておく。影響範囲は NVD の cpe で apache:nifi 2.0.0 以上 2.11.0 未満。修正は 2.11.0 で、アセットの読み取り操作と同じ方式で、削除前にパラメータコンテキストによる所有権を検証するようになった。CISA KEV への収載は 2026-08-26 時点で確認できていない。

CVE-2026-68980 の対応方法・回避策は?

Apache NiFi を 2.11.0 以降へ更新する。ベンダはこれを推奨される緩和策として明示しており、他の回避策は示されていない。更新の緊急度を決めるには、まず自組織の NiFi がこの欠陥の成立条件に当たるかを切り分けるのが実務的である。判断はひとつで、パラメータコンテキストごとに認可の水準を分けているかどうかである。分けていないなら、書き込み権限を持つ者はもともと全アセットを削除できるので、この欠陥によって新たにできることは無い。分けているなら対象で、たとえば部門 A の担当者が部門 B のアセットを消せる状態になっている。影響は削除に限られ、読み取りや書き換えではない点も緊急度の判断材料になる。NVD のベクタが C:H(機密性への高い影響)を付けているのはこの点で説明しにくく、ベンダ側の VC:L/VI:L/VA:L という見積もりのほうが記述と整合する。更新までのあいだの手当てとしては、NiFi の REST API への到達経路を管理ネットワークに限定すること、およびアセット削除の監査ログを見ておくことが挙げられる。ただしこれは正規の権限を持つ利用者による操作なので、到達制限は内部からの悪用には効かない。NiFi は監査ログにアセットの削除を記録するので、更新前に想定外の削除が起きていないかを確認しておくとよい。

自分の環境が CVE-2026-68980 の影響を受けるか確認するには?

Apache Software Foundation Apache NiFi(REST API のアセット削除) を利用している場合、稼働バージョンが影響範囲に含まれるかを一次情報(https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-68980)で確認してください。AWS・GCP・Azure・Linux それぞれの対応状況は本ページの「クラウド/OS 別の対応状況」表にまとめています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記しており、存在しないパッチ番号・バージョンは記載していません。

参考情報(出典)

本ページの記載は下記の一次情報に基づく非公式まとめです。数値・対応状況は各出典元で最終確認してください。

NVD(CVE 基本情報・CVSS スコアの出典)
免責: 本ページは CISA KEV・NVD・各ベンダー公式アドバイザリ等の公開情報をもとにした非公式まとめです。修正バージョンや対応可否は変更される場合があります。実際の対応は必ず 出典元および各ベンダー公式情報・自環境で確認してください。

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