情報取得日: 2026/08/03・本ページは公開情報の非公式まとめです
| CVE ID | CVE-2026-68979 |
|---|---|
| 製品 | Apache Software Foundation / Apache NiFi 1.10.0〜2.10.0(nifi-web-api) |
| CVSS | 9.8(Critical) CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H |
| 種別 (CWE) | CWE-862 認可の欠落 |
| 登録/公開日 | 2026/08/03 |
| 出典 | https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-68979 |
Apache NiFi のパラメータコンテキスト更新 REST API が、そのパラメータを参照しているコンポーネント側の認可を検査していない。Apache の公式アドバイザリ(2026-08-03・oss-security へ投稿、報告者 D0HY30N)によれば、フレームワークの認可はパラメータコンテキスト自体に対する read / write 権限だけを見ており、そのパラメータ値を使っているコンポーネントに対する権限は確認していなかった。このためパラメータコンテキストの変更権限だけを持つ認証済みユーザーが、自分に権限の無いコンポーネントの挙動をパラメータ値の書き換えを通じて変えられる。さらに、パラメータ値に実行可能なスクリプトが入る構成では、コンポーネントを起動しなくても自動検証(automatic component validation)の段階でコードが実行されうる。影響は既存の検証機構により停止中のコンポーネントに限定され、また問題が成立するのはコンポーネント単位の認可ポリシーを使っている構成だけである。対象は 1.10.0 から 2.10.0 までで、修正版は 2.11.0。2.11.0 ではパラメータコンテキスト更新の認可が他のメソッドと揃えられ、影響を受けるコンポーネントへの認可検査が追加された。 深刻度の評価が採番元と NVD で大きく食い違っている点に注意が要る。Apache(security@apache.org)は CVSS 4.0 で 5.9 Medium と評価し、ベクタは PR:H(高い権限が必要)である。一方 NVD は Primary として CVSS 3.1 で 9.8 Critical、ベクタは PR:N(権限不要)としている。実際のアドバイザリ本文は「認証済みユーザー」かつ「パラメータコンテキストの変更権限を持つ」ことを前提としているので、条件の記述としては Apache の PR:H のほうが本文と整合する。本サイトは方針として NVD の Primary 評価を数値として採用しているが、この件は数値をそのまま危険度として読むと過大評価になる。CISA の KEV には本稿の確認時点(2026-08-24・カタログ 2026.08.21)で収載されていない。 同じ日に公開された CVE-2026-68980(パラメータコンテキストのアセット削除における認可回避・対象 2.0.0〜2.10.0・Apache 判定 Low)も修正版は同じ 2.11.0 である。
各ベンダー公式アドバイザリで確認できた事実に基づき整理しています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記し、存在しないパッチ番号・バージョンは記載しません。
| 環境 | 対応状況 | 対応方法・備考 |
|---|---|---|
| AWS (ECS/EC2) | 回避策のみ |
EC2 / ECS / EKS 上で自前運用している Apache NiFi を 2.11.0 以降へ更新する。コンテナはベースイメージを引き直して再ビルドする。
AWS のマネージドサービスに Apache NiFi は無い(Amazon MSK Connect や Glue は別物である)。したがって修正は利用者側の責任範囲に完全に入る。
参照リンク
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| GCP | 回避策のみ |
同上。GCE / GKE / Cloud Run で動かしている NiFi を 2.11.0 以降へ更新する。
GCP にもマネージドの NiFi は無い。Dataflow や Datastream は代替であって同じ製品ではないので、置き換えは移行作業になる。
参照リンク
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| Azure | 回避策のみ |
同上。Azure VM / AKS 上の NiFi を 2.11.0 以降へ更新する。
Azure にもマネージドの NiFi は無い。HDInsight にも NiFi のクラスタ種別は含まれていない。
参照リンク
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| Linux | パッチあり(アプリ更新) |
Apache NiFi はディストリの標準パッケージとして配布されていないため、ディストリのセキュリティ更新では直らない。Apache 公式の配布物(tar.gz / zip)または公式コンテナイメージを 2.11.0 以降へ差し替える。
Debian / Ubuntu / RHEL いずれも nifi パッケージを持たない。「ディストリが未対応」ではなく「そもそも配布対象外」であることに注意する。
参照リンク
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対応は、(1)NiFi を使っているか・バージョンはいくつか、(2)コンポーネント単位の認可ポリシーを使っているか、(3)パラメータにスクリプトを入れているか、の3点を確認してから決める。 まずバージョンである。対象は 1.10.0 以上 2.11.0 未満で、これは 2019 年以降のほぼ全系列にあたる。NiFi の UI 右上のメニュー、または nifi.properties と同じディレクトリの docs か、起動ログの先頭でバージョンを確認する。 次に構成である。アドバイザリは「コンポーネント単位の認可ポリシーを使っている配備だけが対象」と明記している。単一利用者しかいない環境、あるいは全員が同じ権限を持つ環境では、そもそも「パラメータコンテキストは変更できるがコンポーネントには権限が無い」という状態が作れないので成立しない。逆に、部門ごとにフローの権限を分けている環境は直撃する。NiFi の Policies 画面で、パラメータコンテキストとプロセッサに別々のポリシーを当てているかを見る。 三つ目が影響の大きさである。コード実行まで至るのは「パラメータ値に実行可能なスクリプトが入る」構成に限られる。ExecuteScript や ScriptedTransformRecord のようにスクリプト本体をプロパティで受け取るプロセッサへ、パラメータ経由で値を渡している箇所があるかを洗う。ここが無ければ、影響はパラメータ値の書き換えによる挙動改変にとどまる。 更新は 2.11.0 以降へ上げる。1.x 系に留まっている場合、2.11.0 は 2.x 系なので移行そのものが要る。すぐに上げられないときの緩和策はベンダーから提示されていないが、条件から導ける当面の措置としては、パラメータコンテキストの変更権限を、その参照先コンポーネントにも権限を持つ利用者だけに絞ることが挙げられる。これは公式の workaround ではなく、成立条件を潰す運用である。 完了条件は、(1)全 NiFi インスタンスが 2.11.0 以降であること、または(2)コンポーネント単位の認可ポリシーを使っていないことを Policies 画面で確認済みであること。(1)を満たすまでは(2)の確認結果を根拠として残しておく。
Critical(CVSS 9.8)に分類されるApache Software Foundation Apache NiFi 1.10.0〜2.10.0(nifi-web-api)の脆弱性です。Apache NiFi のパラメータコンテキスト更新 REST API が、そのパラメータを参照しているコンポーネント側の認可を検査していない。Apache の公式アドバイザリ(2026-08-03・oss-security へ投稿、報告者 D0HY30N)によれば、フレームワークの認可はパラメータコンテキスト自体に対する read / write 権限だけを見ており、そのパラメータ値を使っているコンポーネントに対する権限は確認していなかった。このためパラメータコンテキストの変更権限だけを持つ認証済みユーザーが、自分に権限の無いコンポーネントの挙動をパラメータ値の書き換えを通じて変えられる。さらに、パラメータ値に実行可能なスクリプトが入る構成では、コンポーネントを起動しなくても自動検証(automatic component validation)の段階でコードが実行されうる。影響は既存の検証機構により停止中のコンポーネントに限定され、また問題が成立するのはコンポーネント単位の認可ポリシーを使っている構成だけである。対象は 1.10.0 から 2.10.0 までで、修正版は 2.11.0。2.11.0 ではパラメータコンテキスト更新の認可が他のメソッドと揃えられ、影響を受けるコンポーネントへの認可検査が追加された。 深刻度の評価が採番元と NVD で大きく食い違っている点に注意が要る。Apache(security@apache.org)は CVSS 4.0 で 5.9 Medium と評価し、ベクタは PR:H(高い権限が必要)である。一方 NVD は Primary として CVSS 3.1 で 9.8 Critical、ベクタは PR:N(権限不要)としている。実際のアドバイザリ本文は「認証済みユーザー」かつ「パラメータコンテキストの変更権限を持つ」ことを前提としているので、条件の記述としては Apache の PR:H のほうが本文と整合する。本サイトは方針として NVD の Primary 評価を数値として採用しているが、この件は数値をそのまま危険度として読むと過大評価になる。CISA の KEV には本稿の確認時点(2026-08-24・カタログ 2026.08.21)で収載されていない。 同じ日に公開された CVE-2026-68980(パラメータコンテキストのアセット削除における認可回避・対象 2.0.0〜2.10.0・Apache 判定 Low)も修正版は同じ 2.11.0 である。
対応は、(1)NiFi を使っているか・バージョンはいくつか、(2)コンポーネント単位の認可ポリシーを使っているか、(3)パラメータにスクリプトを入れているか、の3点を確認してから決める。 まずバージョンである。対象は 1.10.0 以上 2.11.0 未満で、これは 2019 年以降のほぼ全系列にあたる。NiFi の UI 右上のメニュー、または nifi.properties と同じディレクトリの docs か、起動ログの先頭でバージョンを確認する。 次に構成である。アドバイザリは「コンポーネント単位の認可ポリシーを使っている配備だけが対象」と明記している。単一利用者しかいない環境、あるいは全員が同じ権限を持つ環境では、そもそも「パラメータコンテキストは変更できるがコンポーネントには権限が無い」という状態が作れないので成立しない。逆に、部門ごとにフローの権限を分けている環境は直撃する。NiFi の Policies 画面で、パラメータコンテキストとプロセッサに別々のポリシーを当てているかを見る。 三つ目が影響の大きさである。コード実行まで至るのは「パラメータ値に実行可能なスクリプトが入る」構成に限られる。ExecuteScript や ScriptedTransformRecord のようにスクリプト本体をプロパティで受け取るプロセッサへ、パラメータ経由で値を渡している箇所があるかを洗う。ここが無ければ、影響はパラメータ値の書き換えによる挙動改変にとどまる。 更新は 2.11.0 以降へ上げる。1.x 系に留まっている場合、2.11.0 は 2.x 系なので移行そのものが要る。すぐに上げられないときの緩和策はベンダーから提示されていないが、条件から導ける当面の措置としては、パラメータコンテキストの変更権限を、その参照先コンポーネントにも権限を持つ利用者だけに絞ることが挙げられる。これは公式の workaround ではなく、成立条件を潰す運用である。 完了条件は、(1)全 NiFi インスタンスが 2.11.0 以降であること、または(2)コンポーネント単位の認可ポリシーを使っていないことを Policies 画面で確認済みであること。(1)を満たすまでは(2)の確認結果を根拠として残しておく。
Apache Software Foundation Apache NiFi 1.10.0〜2.10.0(nifi-web-api) を利用している場合、稼働バージョンが影響範囲に含まれるかを一次情報(https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-68979)で確認してください。AWS・GCP・Azure・Linux それぞれの対応状況は本ページの「クラウド/OS 別の対応状況」表にまとめています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記しており、存在しないパッチ番号・バージョンは記載していません。
本ページの記載は下記の一次情報に基づく非公式まとめです。数値・対応状況は各出典元で最終確認してください。