脆弱性対応ウォッチ重大・クリティカル脆弱性のクラウド別対応まとめ
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Critical CVSS 9.1
CVE-2026-58662

Apache Thrift の C++ バインディングに境界外読み取り(0.24.0 で修正)

情報取得日: 2026/07/27/最終確認: 2026/08/15・本ページは公開情報の非公式まとめです

CVE IDCVE-2026-58662
製品Apache / Apache Thrift
CVSS9.1(Critical)
CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:H
種別 (CWE)CWE-125 境界外読み取り / CWE-1284 数量指定の検証不備
登録/公開日2026/07/27
出典https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-58662

概要

Apache Thrift の C++ バインディングに、入力で指定された数量(長さやサイズ)の検証が不十分な欠陥と、それに起因する境界外読み取りがある。Thrift は RPC のシリアライズ形式とサーバ/クライアントのコードを生成する仕組みで、受け取ったバイト列の長さフィールドを信用してしまう類の問題は、そのまま「相手から送られたデータでプロセスを壊せる」ことにつながる。影響範囲は 0.24.0 より前のすべてで、修正版は 0.24.0 である。NVD の CPE も同じ範囲を示す。CVSS は評価元で割れており、NVD(Primary、nvd@nist.gov)は CVSS 3.1 で 9.1 Critical(AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:H)、CNA の Apache(security@apache.org)は CVSS 4.0 で 8.7 High(AV:N/AC:L/AT:N/PR:N/UI:N/VC:N/VI:N/VA:H/SC:N/SI:N/SA:N)としている。Apache 側は影響を可用性のみ(VA:H)と見ており、NVD は機密性の高い影響(C:H)も認めている。CWE は CWE-125(境界外読み取り)と CWE-1284(数量指定の検証不備)の 2 つ。CISA KEV には未収載で、悪用が確認されたという公表情報も無い。公開は 2026 年 7 月 27 日、NVD の vulnStatus は Analyzed。

クラウド/OS 別の対応状況

各ベンダー公式アドバイザリで確認できた事実に基づき整理しています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記し、存在しないパッチ番号・バージョンは記載しません。

AWS / GCP / Azure / Linux いずれも対応区分は同じです: パッチあり(アプリ更新) 下の表は環境ごとの補足です。
環境対応状況対応方法・備考
AWS (ECS/EC2) パッチあり(アプリ更新)
EC2 / ECS / EKS / Lambda 上で動く、Thrift の C++ バインディングを含むアプリケーションを 0.24.0 以降でビルドし直す
AWS 側のサービスの欠陥ではなく、利用者のアプリケーションに含まれるライブラリの版の問題。CodeBuild のビルド定義にバージョンを固定していると、再デプロイしても古い Thrift のままになる。ECR のイメージスキャン結果で libthrift の版を確認する。
参照リンク
GCP パッチあり(アプリ更新)
Compute Engine / GKE / Cloud Run 上のアプリケーションに含まれる Thrift を 0.24.0 以降へ更新して再ビルドする
Cloud Build のビルダーイメージやベースイメージに Thrift を焼き込んでいる場合、アプリのコードを変えても古い版が残る。Artifact Registry 側で古いイメージタグが参照され続けていないかも見る。
参照リンク
Azure パッチあり(アプリ更新)
Azure VM / AKS / Container Apps 上のアプリケーションに含まれる Thrift を 0.24.0 以降へ更新して再ビルドする
AKS のノードイメージ更新では解消しない。Azure Pipelines のビルド定義で Thrift のバージョンを固定している箇所を直し、Azure Container Registry のイメージを作り直す。
参照リンク
Linux パッチあり(アプリ更新)
Apache Thrift を 0.24.0 以降へ更新する(ディストリのパッケージを使っている場合は libthrift 系パッケージの修正版を適用する)
0.24.0 より前はすべて影響を受けるため、版が古いこと自体が該当条件。ディストリのパッケージ版は上流の版番号と一致しないので、ディストリの CVE 追跡ページで修正済みかを確認する。
参照リンク

解決の方向性(パッチ/回避策/代替)

対象は Thrift の C++ バインディングを使っているプロセスなので、判定は「どこで Thrift の C++ 実装をリンクしているか」の洗い出しになる。自前ビルドなら、ビルド定義(CMakeLists.txt、conanfile、vcpkg.json、Bazel の依存宣言など)に書かれた Thrift のバージョン指定を見る。ディストリのパッケージで入れているなら dpkg -l や rpm -qa で libthrift 系のパッケージ版を確認する。0.24.0 より前ならすべて該当なので、版が古いこと自体が判定条件になり、細かい範囲の切り分けは不要である。見落としやすいのは、Thrift をアプリケーションの直接依存として書いていない場合、つまり別のライブラリやミドルウェア(HBase や Hive のクライアント、監視エージェント、社内の RPC ラッパなど)が内部で Thrift の C++ 実装を抱えている場合である。コンテナイメージに対して SBOM を取るか、共有ライブラリの依存(ldd)から libthrift を辿ると漏れが減る。すぐに更新できない場合は、Thrift のサーバが信頼できないネットワークから直接叩ける状態を解消するのが現実的な線で、セキュリティグループやネットワークポリシーで RPC ポートへの到達を必要な相手だけに限定し、相互 TLS などで発信元を絞る。攻撃の前提が「細工したバイト列を送れること」なので、送れる相手を減らすことが効く。完了条件は、(1)Thrift の C++ 実装を含む全プロセスが 0.24.0 以降でビルドされていること、(2)依存として間接的に抱えている分も含めて 0.24.0 未満が SBOM に残っていないこと、この 2 点を確認できた時点である。KEV 未収載なので期限に追われる話ではないが、外部に露出した RPC エンドポイントから優先する。

よくある質問(CVE-2026-58662)

CVE-2026-58662(Apache Thrift)の影響は?

Critical(CVSS 9.1)に分類されるApache Apache Thriftの脆弱性です。Apache Thrift の C++ バインディングに、入力で指定された数量(長さやサイズ)の検証が不十分な欠陥と、それに起因する境界外読み取りがある。Thrift は RPC のシリアライズ形式とサーバ/クライアントのコードを生成する仕組みで、受け取ったバイト列の長さフィールドを信用してしまう類の問題は、そのまま「相手から送られたデータでプロセスを壊せる」ことにつながる。影響範囲は 0.24.0 より前のすべてで、修正版は 0.24.0 である。NVD の CPE も同じ範囲を示す。CVSS は評価元で割れており、NVD(Primary、nvd@nist.gov)は CVSS 3.1 で 9.1 Critical(AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:H)、CNA の Apache(security@apache.org)は CVSS 4.0 で 8.7 High(AV:N/AC:L/AT:N/PR:N/UI:N/VC:N/VI:N/VA:H/SC:N/SI:N/SA:N)としている。Apache 側は影響を可用性のみ(VA:H)と見ており、NVD は機密性の高い影響(C:H)も認めている。CWE は CWE-125(境界外読み取り)と CWE-1284(数量指定の検証不備)の 2 つ。CISA KEV には未収載で、悪用が確認されたという公表情報も無い。公開は 2026 年 7 月 27 日、NVD の vulnStatus は Analyzed。

CVE-2026-58662 の対応方法・回避策は?

対象は Thrift の C++ バインディングを使っているプロセスなので、判定は「どこで Thrift の C++ 実装をリンクしているか」の洗い出しになる。自前ビルドなら、ビルド定義(CMakeLists.txt、conanfile、vcpkg.json、Bazel の依存宣言など)に書かれた Thrift のバージョン指定を見る。ディストリのパッケージで入れているなら dpkg -l や rpm -qa で libthrift 系のパッケージ版を確認する。0.24.0 より前ならすべて該当なので、版が古いこと自体が判定条件になり、細かい範囲の切り分けは不要である。見落としやすいのは、Thrift をアプリケーションの直接依存として書いていない場合、つまり別のライブラリやミドルウェア(HBase や Hive のクライアント、監視エージェント、社内の RPC ラッパなど)が内部で Thrift の C++ 実装を抱えている場合である。コンテナイメージに対して SBOM を取るか、共有ライブラリの依存(ldd)から libthrift を辿ると漏れが減る。すぐに更新できない場合は、Thrift のサーバが信頼できないネットワークから直接叩ける状態を解消するのが現実的な線で、セキュリティグループやネットワークポリシーで RPC ポートへの到達を必要な相手だけに限定し、相互 TLS などで発信元を絞る。攻撃の前提が「細工したバイト列を送れること」なので、送れる相手を減らすことが効く。完了条件は、(1)Thrift の C++ 実装を含む全プロセスが 0.24.0 以降でビルドされていること、(2)依存として間接的に抱えている分も含めて 0.24.0 未満が SBOM に残っていないこと、この 2 点を確認できた時点である。KEV 未収載なので期限に追われる話ではないが、外部に露出した RPC エンドポイントから優先する。

自分の環境が CVE-2026-58662 の影響を受けるか確認するには?

Apache Apache Thrift を利用している場合、稼働バージョンが影響範囲に含まれるかを一次情報(https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-58662)で確認してください。AWS・GCP・Azure・Linux それぞれの対応状況は本ページの「クラウド/OS 別の対応状況」表にまとめています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記しており、存在しないパッチ番号・バージョンは記載していません。

参考情報(出典)

本ページの記載は下記の一次情報に基づく非公式まとめです。数値・対応状況は各出典元で最終確認してください(最終確認: 2026/08/15)。

免責: 本ページは CISA KEV・NVD・各ベンダー公式アドバイザリ等の公開情報をもとにした非公式まとめです。修正バージョンや対応可否は変更される場合があります。実際の対応は必ず 出典元および各ベンダー公式情報・自環境で確認してください。

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