情報取得日: 2026/07/27/最終確認: 2026/08/15・本ページは公開情報の非公式まとめです
| CVE ID | CVE-2026-58023 |
|---|---|
| 製品 | Apache / Apache Thrift |
| CVSS | 9.1(Critical) CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:H |
| 種別 (CWE) | CWE-125 境界外読み取り |
| 登録/公開日 | 2026/07/27 |
| 出典 | https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-58023 |
Apache Thrift の c_glib バインディング(GLib を使う C 言語向けの実装)に境界外読み取りがある。影響範囲は 0.24.0 より前のすべてで、修正版は 0.24.0 である。NVD の CPE も同じ範囲を示す。同じ 0.24.0 で c_glib 側の別の欠陥(証明書のホスト名検証不備)も直っているため、c_glib を使う環境は両方まとめて 0.24.0 で片付けることになる。CVSS の評価は評価元で大きく食い違っている。NVD(Primary、nvd@nist.gov)は CVSS 3.1 で 9.1 Critical(AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:H)としているが、CNA の Apache(security@apache.org)は CVSS 4.0 で 6.9 Medium(AV:N/AC:L/AT:N/PR:N/UI:N/VC:L/VI:N/VA:L/SC:N/SI:N/SA:N)としており、Critical と Medium という開きがある。Apache は情報漏えいと可用性への影響をいずれも限定的(VC:L / VA:L)と見ており、NVD は両方に高い影響を認めている。境界外読み取りである以上、実害は隣接するメモリに何が置かれているかに左右されるので、この開きは観点の違いとして受け止め、自分の使い方に近い方で優先度を決めるのが実務的である。CWE は CWE-125(境界外読み取り)。CISA KEV には未収載で、悪用の確認情報も無い。NVD の vulnStatus は Analyzed。
各ベンダー公式アドバイザリで確認できた事実に基づき整理しています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記し、存在しないパッチ番号・バージョンは記載しません。
| 環境 | 対応状況 | 対応方法・備考 |
|---|---|---|
| AWS (ECS/EC2) | パッチあり(アプリ更新) |
EC2 / ECS / EKS 上で動く、Thrift の c_glib バインディングを含むバイナリを 0.24.0 以降でビルドし直す
AWS のサービス側の問題ではなく、利用者のバイナリに含まれるライブラリの版の問題。C 実装のエージェントを AMI に焼き込んでいる場合、インスタンスを置き換えるまで古い版が残る。
参照リンク
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| GCP | パッチあり(アプリ更新) |
Compute Engine / GKE 上のバイナリに含まれる Thrift c_glib を 0.24.0 以降へ更新して再ビルドする
Cloud Build で C のバイナリをビルドしている場合は、ビルダーイメージ内の Thrift 開発パッケージの版も更新する。イメージにコピーした古いバイナリが残らないよう再ビルドの範囲を確認する。
参照リンク
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| Azure | パッチあり(アプリ更新) |
Azure VM / AKS 上のバイナリに含まれる Thrift c_glib を 0.24.0 以降へ更新して再ビルドする
AKS ではコンテナイメージを差し替える。カスタム VM イメージに C 実装のエージェントを含めている場合はイメージの作り直しが必要。
参照リンク
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| Linux | パッチあり(アプリ更新) |
Apache Thrift を 0.24.0 以降へ更新する(libthrift_c_glib をリンクしているバイナリは再ビルドが必要)
共有ライブラリで動的リンクしているならパッケージ更新と再起動で足りるが、静的リンクしている場合はバイナリを作り直さないと古いコードが残る。ldd で libthrift_c_glib の有無を確認する。
参照リンク
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判定はまず c_glib バインディングを実際に使っているかどうかで、ここが分かれ目になる。Thrift は言語ごとにバインディングが分かれており、Java や Python、Go の実装だけを使っている環境はこの CVE の対象ではない。C で書いたデーモンやエージェントが Thrift で通信している、あるいは GLib ベースの組み込み寄りのコードで Thrift を使っているところが対象である。確認は、ビルド定義に thrift の c_glib(configure の --with-c_glib や CMake の WITH_C_GLIB)を有効にしてビルドした形跡があるか、実行ファイルが libthrift_c_glib をリンクしているか(ldd の出力に libthrift_c_glib が現れるか)を見る。ディストリのパッケージなら libthrift-c-glib 系のパッケージが入っているかを確認する。見落としやすいのは、自作のエージェントを昔ビルドしたまま配布していて、ソースツリーもビルド環境も残っていないという状況で、この場合は該当バイナリの棚卸しから始める必要がある。すぐに更新できない場合の緩和策は告知に示されていないので、経路を閉じる方向で考える。攻撃には細工したデータを Thrift の口に送り込めることが必要なので、RPC ポートへの到達をセキュリティグループやネットワークポリシーで絞り、信頼できない相手からの接続を止めておく。完了条件は、(1)c_glib を使う全バイナリが 0.24.0 以降でビルドされていること、(2)同じ 0.24.0 で直っている c_glib の証明書検証不備(CVE-2026-48144)も同時に解消したことを確認できた時点である。KEV 未収載なので期限に追われる話ではないが、外部から到達できる口を持つものから順に片付ける。
Critical(CVSS 9.1)に分類されるApache Apache Thriftの脆弱性です。Apache Thrift の c_glib バインディング(GLib を使う C 言語向けの実装)に境界外読み取りがある。影響範囲は 0.24.0 より前のすべてで、修正版は 0.24.0 である。NVD の CPE も同じ範囲を示す。同じ 0.24.0 で c_glib 側の別の欠陥(証明書のホスト名検証不備)も直っているため、c_glib を使う環境は両方まとめて 0.24.0 で片付けることになる。CVSS の評価は評価元で大きく食い違っている。NVD(Primary、nvd@nist.gov)は CVSS 3.1 で 9.1 Critical(AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:H)としているが、CNA の Apache(security@apache.org)は CVSS 4.0 で 6.9 Medium(AV:N/AC:L/AT:N/PR:N/UI:N/VC:L/VI:N/VA:L/SC:N/SI:N/SA:N)としており、Critical と Medium という開きがある。Apache は情報漏えいと可用性への影響をいずれも限定的(VC:L / VA:L)と見ており、NVD は両方に高い影響を認めている。境界外読み取りである以上、実害は隣接するメモリに何が置かれているかに左右されるので、この開きは観点の違いとして受け止め、自分の使い方に近い方で優先度を決めるのが実務的である。CWE は CWE-125(境界外読み取り)。CISA KEV には未収載で、悪用の確認情報も無い。NVD の vulnStatus は Analyzed。
判定はまず c_glib バインディングを実際に使っているかどうかで、ここが分かれ目になる。Thrift は言語ごとにバインディングが分かれており、Java や Python、Go の実装だけを使っている環境はこの CVE の対象ではない。C で書いたデーモンやエージェントが Thrift で通信している、あるいは GLib ベースの組み込み寄りのコードで Thrift を使っているところが対象である。確認は、ビルド定義に thrift の c_glib(configure の --with-c_glib や CMake の WITH_C_GLIB)を有効にしてビルドした形跡があるか、実行ファイルが libthrift_c_glib をリンクしているか(ldd の出力に libthrift_c_glib が現れるか)を見る。ディストリのパッケージなら libthrift-c-glib 系のパッケージが入っているかを確認する。見落としやすいのは、自作のエージェントを昔ビルドしたまま配布していて、ソースツリーもビルド環境も残っていないという状況で、この場合は該当バイナリの棚卸しから始める必要がある。すぐに更新できない場合の緩和策は告知に示されていないので、経路を閉じる方向で考える。攻撃には細工したデータを Thrift の口に送り込めることが必要なので、RPC ポートへの到達をセキュリティグループやネットワークポリシーで絞り、信頼できない相手からの接続を止めておく。完了条件は、(1)c_glib を使う全バイナリが 0.24.0 以降でビルドされていること、(2)同じ 0.24.0 で直っている c_glib の証明書検証不備(CVE-2026-48144)も同時に解消したことを確認できた時点である。KEV 未収載なので期限に追われる話ではないが、外部から到達できる口を持つものから順に片付ける。
Apache Apache Thrift を利用している場合、稼働バージョンが影響範囲に含まれるかを一次情報(https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-58023)で確認してください。AWS・GCP・Azure・Linux それぞれの対応状況は本ページの「クラウド/OS 別の対応状況」表にまとめています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記しており、存在しないパッチ番号・バージョンは記載していません。
本ページの記載は下記の一次情報に基づく非公式まとめです。数値・対応状況は各出典元で最終確認してください(最終確認: 2026/08/15)。