脆弱性対応ウォッチ重大・クリティカル脆弱性のクラウド別対応まとめ
最新更新履歴CriticalHigh回避策のみパッチありAWSGCPAzureLinux
Critical CVSS 9.8 KEV 悪用確認
CVE-2026-8037

Progress LoadMaster の未認証コマンドインジェクション(悪用確認済み・KEV)

情報取得日: 2026/08/07/最終確認: 2026/09/10・本ページは公開情報の非公式まとめです

CVE IDCVE-2026-8037
製品Progress / Progress ADC 製品(LoadMaster アプライアンス)
CVSS9.8(Critical)
CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
種別 (CWE)CWE-77(コマンドに使われる特殊要素の無害化不備=コマンドインジェクション)
登録/公開日2026/08/07
KEV 期限2026/08/10 まで(米国連邦機関向け目安)
推奨対応ベンダーの指示に従って緩和策を適用し、CISA の BOD 26-04(リスクに基づくセキュリティ更新の優先順位付け)および「Forensics Triage Requirements」に従うこと。緩和策が無い場合はクラウドサービス向けの BOD 26-04 の指針に従うか、製品の使用を中止する。各資産のインターネット露出を評価する責任は利用者側にある。
出典https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-8037

概要

ロードバランサ製品である Progress LoadMaster に、コマンドインジェクションの欠陥がある。 NVD の記述によれば、**API の複数のコマンドエンドポイントで入力のサニタイズが不十分**であり、未認証の攻撃者が LoadMaster アプライアンス上で任意のコマンドを実行できる。認証も利用者の操作も要らない。**前提は API が有効になっていること**で、報告された経路は `/accessv2` エンドポイントである。 CVSS 3.1 基本値は評価者によって分かれている。NVD は 9.8(AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H)とし、ベンダーである Progress は 9.6(AV:A/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H)としている。差は攻撃元区分にあり、NVD が「ネットワーク(AV:N)」、ベンダーが「隣接ネットワーク(AV:A)」と見ている。**どちらで読んでも Critical であることは変わらない**が、AV:A のほうは「管理ネットワークに到達できる位置が必要」という前提を置いている点が異なる。当サイトは掲載基準に従い NVD 側の 9.8 を採る。 **影響を受ける版は次のとおりである。** GA 系は **7.2.60.0 から 7.2.63.1 まで**、LTSF 系は **7.2.45.12 から 7.2.54.17 まで**。NVD の CPE も「7.2.54.18 未満」および「7.2.55.0 以上 7.2.63.2 未満」として同じ範囲を示している。 **対象は LoadMaster だけではない。** NVD の CPE には Progress の ECS Connection Manager・Object Scale Connection Manager・MOVEit WAF も 7.2.63.2 未満として含まれている。これらは LoadMaster と同じ基盤を共有する製品群で、LoadMaster という名前だけで棚卸しをすると取りこぼす。 CISA は 2026-08-07 に本CVEを KEV(悪用が確認された脆弱性カタログ)へ収載し、是正期限を 2026-08-10 としている。つまり「いずれ狙われる」ではなく、**すでに実際の攻撃で使われている**段階である。ランサムウェアキャンペーンでの利用有無は KEV 上「Unknown」となっている。 **悪用の観測はKEV収載よりかなり早い。** eSentire の Threat Response Unit は **2026-06-29** から本CVEを狙う悪用の試行を確認しており、これは動作する PoC が公開された当日である。初回開示は 2026-06-04 なので、**開示からおよそ3週間強で実際の攻撃が始まった**という時間軸になる。 影響が大きいのは、LoadMaster がロードバランサ/ADC(アプリケーションデリバリコントローラ)であるという性質による。この機器は業務システムの手前に置かれ、TLS を終端し、通信を各サーバーへ振り分ける。ここが取られると、復号後の平文通信、TLS 秘密鍵、振り分け先のサーバー一覧といった、下流のすべてが見える位置を渡すことになる。単なる1台の侵害では終わらない。

クラウド/OS 別の対応状況

各ベンダー公式アドバイザリで確認できた事実に基づき整理しています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記し、存在しないパッチ番号・バージョンは記載しません。

AWS / GCP / Azure は同じ対応区分です: パッチあり(アプリ更新)
Linux のみ異なります: ベンダーFW更新
環境対応状況対応方法・備考
AWS (ECS/EC2) パッチあり(アプリ更新)
EC2 等で稼働する LoadMaster(AWS Marketplace 提供の仮想アプライアンスを含む)を GA 7.2.63.2 以降 / LTSF 7.2.54.18 以降へ更新。Security Group で管理 API の外部公開を止める
AWS 側のマネージド修正は無く、アプライアンスの更新で対応する。露出していた場合は TLS 証明書・秘密鍵を ACM 等で再発行し、下流サーバーの資格情報も入れ替える。ALB/NLB へ置き換える判断もあり得る。
参照リンク
GCP パッチあり(アプリ更新)
GCE 上の LoadMaster を GA 7.2.63.2 以降 / LTSF 7.2.54.18 以降へ更新。VPC ファイアウォールで管理 API を運用ネットワーク限定にする
GCP 固有のパッチは無く、アプライアンスの更新で対応する。Cloud Load Balancing へ寄せる構成変更も選択肢になる。
参照リンク
Azure パッチあり(アプリ更新)
Azure VM 上の LoadMaster を GA 7.2.63.2 以降 / LTSF 7.2.54.18 以降へ更新。NSG で管理 API を内部限定にする
Azure 固有のパッチは無く、アプライアンスの更新で対応する。Application Gateway への移行も検討対象。
参照リンク
Linux ベンダーFW更新
ディストリの標準パッケージではなくベンダー配布のアプライアンスファームウェアのため、Progress の配布する GA 7.2.63.2 以降 / LTSF 7.2.54.18 以降へ更新する
OS ディストリのセキュリティ更新の対象外。LoadMaster 本体の更新で対応する。
参照リンク

解決の方向性(パッチ/回避策/代替)

**修正版へ更新するのが唯一の恒久対応である。** 版系列ごとに上げ先が違う点に注意が要る。 - **GA 系は 7.2.63.2 以降**へ更新する(7.2.63.1 以前が対象) - **LTSF 系は 7.2.54.18 以降**へ更新する(7.2.54.17 以前が対象) LTSF(Long Term Support Feature)を使っている環境が GA 系の番号だけを見て「うちは 7.2.54 系だから古い、対象外だ」と読み違えないこと。**系列が違えば修正版の番号も違う**。まず自機がどちらの系列かを確認し、その系列の修正版と比べる。 棚卸しでは **LoadMaster 以外の Progress 製品も対象に含める**。ECS Connection Manager・Object Scale Connection Manager・MOVEit WAF は同じ 7.2.63.2 未満が対象なので、製品名で絞った台帳だと漏れる。 更新までの間の緩和は、管理 API の到達範囲を絞ることである。**インターネットから LoadMaster の管理インターフェースに直接到達できる状態になっていないかを最優先で確認する。** ベンダーが攻撃元区分を「隣接ネットワーク」と評価していることからも、管理面を業務ネットワークから分離し、到達元を運用端末に限定する構成が効く。**API を使っていないなら無効化すること自体が緩和になる**(報告された経路が API の `/accessv2` であるため)。ただしこれらは緩和であって修正ではない。 **是正期限(2026-08-10)を過ぎている、あるいは管理面を露出していた期間がある場合は、更新だけでは足りない。** 未認証RCEであり、悪用は 2026-06-29 から観測されている。更新前にすでに実行されている可能性を前提に、侵害の痕跡調査(設定の変更履歴・追加された管理者アカウント・アプライアンスからの外向き通信・不審なスクリプトの配置)を行う。さらに、**この機器が保持していた TLS 秘密鍵・証明書・管理者資格情報は全面的に再発行する。** ロードバランサが終端していた通信は、鍵が渡っていれば後から復号され得る。 露出していた期間の判定には、機器のアクセスログだけでなく、前段のファイアウォールやクラウドのフローログを併せて見る。アプライアンス上のログは攻撃者に消される前提で扱う。**露出期間の下端は 2026-06-29 まで遡って考える**のが安全側である。

よくある質問(CVE-2026-8037)

CVE-2026-8037(Progress ADC 製品)の影響は?

Critical(CVSS 9.8)に分類されるProgress Progress ADC 製品(LoadMaster アプライアンス)の脆弱性です。ロードバランサ製品である Progress LoadMaster に、コマンドインジェクションの欠陥がある。 NVD の記述によれば、**API の複数のコマンドエンドポイントで入力のサニタイズが不十分**であり、未認証の攻撃者が LoadMaster アプライアンス上で任意のコマンドを実行できる。認証も利用者の操作も要らない。**前提は API が有効になっていること**で、報告された経路は `/accessv2` エンドポイントである。 CVSS 3.1 基本値は評価者によって分かれている。NVD は 9.8(AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H)とし、ベンダーである Progress は 9.6(AV:A/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H)としている。差は攻撃元区分にあり、NVD が「ネットワーク(AV:N)」、ベンダーが「隣接ネットワーク(AV:A)」と見ている。**どちらで読んでも Critical であることは変わらない**が、AV:A のほうは「管理ネットワークに到達できる位置が必要」という前提を置いている点が異なる。当サイトは掲載基準に従い NVD 側の 9.8 を採る。 **影響を受ける版は次のとおりである。** GA 系は **7.2.60.0 から 7.2.63.1 まで**、LTSF 系は **7.2.45.12 から 7.2.54.17 まで**。NVD の CPE も「7.2.54.18 未満」および「7.2.55.0 以上 7.2.63.2 未満」として同じ範囲を示している。 **対象は LoadMaster だけではない。** NVD の CPE には Progress の ECS Connection Manager・Object Scale Connection Manager・MOVEit WAF も 7.2.63.2 未満として含まれている。これらは LoadMaster と同じ基盤を共有する製品群で、LoadMaster という名前だけで棚卸しをすると取りこぼす。 CISA は 2026-08-07 に本CVEを KEV(悪用が確認された脆弱性カタログ)へ収載し、是正期限を 2026-08-10 としている。つまり「いずれ狙われる」ではなく、**すでに実際の攻撃で使われている**段階である。ランサムウェアキャンペーンでの利用有無は KEV 上「Unknown」となっている。 **悪用の観測はKEV収載よりかなり早い。** eSentire の Threat Response Unit は **2026-06-29** から本CVEを狙う悪用の試行を確認しており、これは動作する PoC が公開された当日である。初回開示は 2026-06-04 なので、**開示からおよそ3週間強で実際の攻撃が始まった**という時間軸になる。 影響が大きいのは、LoadMaster がロードバランサ/ADC(アプリケーションデリバリコントローラ)であるという性質による。この機器は業務システムの手前に置かれ、TLS を終端し、通信を各サーバーへ振り分ける。ここが取られると、復号後の平文通信、TLS 秘密鍵、振り分け先のサーバー一覧といった、下流のすべてが見える位置を渡すことになる。単なる1台の侵害では終わらない。

CVE-2026-8037 の対応方法・回避策は?

**修正版へ更新するのが唯一の恒久対応である。** 版系列ごとに上げ先が違う点に注意が要る。 - **GA 系は 7.2.63.2 以降**へ更新する(7.2.63.1 以前が対象) - **LTSF 系は 7.2.54.18 以降**へ更新する(7.2.54.17 以前が対象) LTSF(Long Term Support Feature)を使っている環境が GA 系の番号だけを見て「うちは 7.2.54 系だから古い、対象外だ」と読み違えないこと。**系列が違えば修正版の番号も違う**。まず自機がどちらの系列かを確認し、その系列の修正版と比べる。 棚卸しでは **LoadMaster 以外の Progress 製品も対象に含める**。ECS Connection Manager・Object Scale Connection Manager・MOVEit WAF は同じ 7.2.63.2 未満が対象なので、製品名で絞った台帳だと漏れる。 更新までの間の緩和は、管理 API の到達範囲を絞ることである。**インターネットから LoadMaster の管理インターフェースに直接到達できる状態になっていないかを最優先で確認する。** ベンダーが攻撃元区分を「隣接ネットワーク」と評価していることからも、管理面を業務ネットワークから分離し、到達元を運用端末に限定する構成が効く。**API を使っていないなら無効化すること自体が緩和になる**(報告された経路が API の `/accessv2` であるため)。ただしこれらは緩和であって修正ではない。 **是正期限(2026-08-10)を過ぎている、あるいは管理面を露出していた期間がある場合は、更新だけでは足りない。** 未認証RCEであり、悪用は 2026-06-29 から観測されている。更新前にすでに実行されている可能性を前提に、侵害の痕跡調査(設定の変更履歴・追加された管理者アカウント・アプライアンスからの外向き通信・不審なスクリプトの配置)を行う。さらに、**この機器が保持していた TLS 秘密鍵・証明書・管理者資格情報は全面的に再発行する。** ロードバランサが終端していた通信は、鍵が渡っていれば後から復号され得る。 露出していた期間の判定には、機器のアクセスログだけでなく、前段のファイアウォールやクラウドのフローログを併せて見る。アプライアンス上のログは攻撃者に消される前提で扱う。**露出期間の下端は 2026-06-29 まで遡って考える**のが安全側である。

自分の環境が CVE-2026-8037 の影響を受けるか確認するには?

Progress Progress ADC 製品(LoadMaster アプライアンス) を利用している場合、稼働バージョンが影響範囲に含まれるかを一次情報(https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-8037)で確認してください。AWS・GCP・Azure・Linux それぞれの対応状況は本ページの「クラウド/OS 別の対応状況」表にまとめています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記しており、存在しないパッチ番号・バージョンは記載していません。

CVE-2026-8037 は実際に悪用されている?

はい。CISA の既知の悪用された脆弱性カタログ(KEV)に登録されており、実環境での悪用が確認されています。米国連邦機関向けの対応期限の目安は 2026/08/10 です。推奨される対応: ベンダーの指示に従って緩和策を適用し、CISA の BOD 26-04(リスクに基づくセキュリティ更新の優先順位付け)および「Forensics Triage Requirements」に従うこと。緩和策が無い場合はクラウドサービス向けの BOD 26-04 の指針に従うか、製品の使用を中止する。各資産のインターネット露出を評価する責任は利用者側にある。

参考情報(出典)

本ページの記載は下記の一次情報に基づく非公式まとめです。数値・対応状況は各出典元で最終確認してください(最終確認: 2026/09/10)。

CISA KEV(悪用確認・対応期限・ランサム利用の出典)
NVD(CVE 基本情報・CVSS スコアの出典)
免責: 本ページは CISA KEV・NVD・各ベンダー公式アドバイザリ等の公開情報をもとにした非公式まとめです。修正バージョンや対応可否は変更される場合があります。実際の対応は必ず 出典元および各ベンダー公式情報・自環境で確認してください。

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