情報取得日: 2026/07/06/最終確認: 2026/08/01・本ページは公開情報の非公式まとめです
| CVE ID | CVE-2026-57156 |
|---|---|
| 製品 | FreeRDP / FreeRDP クライアント 3.28.0 未満(**32ビットビルドのみ**) |
| CVSS | 9.8(Critical) CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H |
| 種別 (CWE) | CWE-190(整数オーバーフロー)/CWE-122(ヒープベースのバッファオーバーフロー) |
| 登録/公開日 | 2026/07/06 |
| 出典 | https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-57156 |
リモートデスクトップ(RDP)のオープンソース実装 FreeRDP のクライアント側に、整数オーバーフローの欠陥がある。 欠陥があるのは `libfreerdp/core/orders.c` の `update_read_delta_points` で、攻撃者が制御できる点の個数に `sizeof(DELTA_POINT)` を掛ける処理が桁あふれを起こす。その結果、必要より小さいヒープ領域が確保され、初期化の段階でその外側へ書き込みが起きる。 **方向に注意が必要な脆弱性である。** 攻撃者になるのは接続先の RDP サーバー(悪意ある RDP ピア)で、被害を受けるのは接続しにいったクライアント側である。サーバーを守る話ではなく、踏み台や検証環境へ RDP でつなぐ側の話になる。 NVD の CVSS 3.1 基本値は 9.8(AV:N/AC:L/PR:N/UI:N)で Critical だが、**SUSE は同じCVEを CVSS v3 8.8 / v4 8.6 の Important と評価している**。評価が割れているのは、悪用に「攻撃者が用意した RDP サーバーへ被害者が接続する」という条件が要るためで、NVD の 9.8 をそのまま「無条件にリモートから落とせる」と読むと過大評価になる。 もうひとつの重要な限定が **32ビットビルドに限られる**点である。`size_t` が64ビットの環境では、この掛け算は現実的な点数では桁あふれしない。一般的な x86_64 のディストリビューション標準パッケージは64ビットビルドなので、そのままでは該当しないことが多い。該当しやすいのは、32ビットの組込み機器・古い ARM 環境・意図的に 32bit でビルドしている自前パッケージである。
各ベンダー公式アドバイザリで確認できた事実に基づき整理しています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記し、存在しないパッチ番号・バージョンは記載しません。
| 環境 | 対応状況 | 対応方法・備考 |
|---|---|---|
| AWS (ECS/EC2) | ディストリ修正あり |
EC2 上の Linux から RDP 接続に FreeRDP を使っている場合、各ディストリの更新で 3.28.0 以上へ上げる。Amazon Linux については本記事の確認時点で本CVEを対象とする ALAS を確認できていないため、ALAS のCVEページで最終確認する。
AWS のマネージドサービス側に修正は無い。本CVEはクライアント側の脆弱性なので、セキュリティグループでRDPの受信を絞っても防御にならない。防ぐべきは「接続しにいく先」である。
参照リンク
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| GCP | ディストリ修正あり |
GCE 上の Linux で FreeRDP をクライアントとして使っている場合、ディストリの更新で 3.28.0 以上へ上げる。GCP 側の対応は不要。
Windows VM へ接続する運用で FreeRDP を使っている環境が該当しうる。接続先が自組織の管理下にあるなら実際の危険度は下がるが、32ビットビルドであれば更新は行う。
参照リンク
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| Azure | ディストリ修正あり |
Azure 上の Linux から Windows VM へ FreeRDP で接続している場合、ディストリの更新で 3.28.0 以上へ上げる。Azure 側の対応は不要。
Azure Bastion 経由の接続はブラウザまたは Microsoft 純正クライアントを使うため、FreeRDP を使っていなければ本CVEの対象外。
参照リンク
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| Linux | ディストリ修正あり |
FreeRDP 3.28.0 以上へ更新する。openSUSE Tumbleweed は freerdp 3.28.0-1.1 以上で修正済み。Fedora 43 は更新 2026-e2afc3151d が出ている。SUSE Linux Enterprise 15 SP7 / 16.0 / 16.1 は本記事の確認時点で QA 段階。
**先に32ビットビルドかどうかを確認する**(`getconf LONG_BIT` / `file $(which xfreerdp)`)。64ビットビルドは本CVEの直接の対象外だが、3.28.0 は CVE-2026-57157 / CVE-2026-57158 も同時に修正しているため更新自体は行う。Debian / Ubuntu / Red Hat の各トラッカーで自分のディストリの状態を確認すること。
参照リンク
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**まず自分のビルドが32ビットかどうかを切り分ける。** ここを飛ばすと、該当しない環境の緊急対応に時間を使うことになる。`file $(which xfreerdp)` や `getconf LONG_BIT` で確認できる。64ビットであれば、本CVEの直接の対象外である(ただし同時に修正された CVE-2026-57157 / CVE-2026-57158 は別条件なので、更新自体は行う)。 修正は **FreeRDP 3.28.0**(2026年7月6日リリース)で、同リリースは CVE-2026-57156 / CVE-2026-57157 / CVE-2026-57158 の3件をまとめて修正している。したがって対応は「3.28.0 以上へ更新する」の一点で足りる。詳細は GitHub の公式アドバイザリ GHSA-v5wf-j8j4-77h7 に記載がある。 ディストリビューションのパッケージを使っている場合は、そのディストリの更新を待つことになる。openSUSE Tumbleweed は freerdp 3.28.0-1.1 以上で修正済み、SUSE Linux Enterprise 15 SP7 / 16.0 / 16.1 は本記事の確認時点で QA 段階、Fedora 43 は更新(2026-e2afc3151d)が出ている。 更新までの間の緩和策は、**信頼できない RDP サーバーへ接続しないこと**に尽きる。クライアント側の脆弱性なので、ネットワーク側でサーバーを守る設定では防げない。共有された `.rdp` ファイルや、URL から起動する RDP 接続を安易に開かない運用が実質的な防御になる。 なお Red Hat Enterprise Linux 9 系が配布しているのは freerdp 2.11.7 系で、RHSA-2026:16482 が対象としている8件のCVEに本CVEは含まれていない。2.x 系が本CVEの影響を受けるかどうかは、本記事の確認時点で Red Hat の一次情報から確認できなかったため、RHEL 環境では Red Hat のCVEページで最終確認すること。
Critical(CVSS 9.8)に分類されるFreeRDP FreeRDP クライアント 3.28.0 未満(**32ビットビルドのみ**)の脆弱性です。リモートデスクトップ(RDP)のオープンソース実装 FreeRDP のクライアント側に、整数オーバーフローの欠陥がある。 欠陥があるのは `libfreerdp/core/orders.c` の `update_read_delta_points` で、攻撃者が制御できる点の個数に `sizeof(DELTA_POINT)` を掛ける処理が桁あふれを起こす。その結果、必要より小さいヒープ領域が確保され、初期化の段階でその外側へ書き込みが起きる。 **方向に注意が必要な脆弱性である。** 攻撃者になるのは接続先の RDP サーバー(悪意ある RDP ピア)で、被害を受けるのは接続しにいったクライアント側である。サーバーを守る話ではなく、踏み台や検証環境へ RDP でつなぐ側の話になる。 NVD の CVSS 3.1 基本値は 9.8(AV:N/AC:L/PR:N/UI:N)で Critical だが、**SUSE は同じCVEを CVSS v3 8.8 / v4 8.6 の Important と評価している**。評価が割れているのは、悪用に「攻撃者が用意した RDP サーバーへ被害者が接続する」という条件が要るためで、NVD の 9.8 をそのまま「無条件にリモートから落とせる」と読むと過大評価になる。 もうひとつの重要な限定が **32ビットビルドに限られる**点である。`size_t` が64ビットの環境では、この掛け算は現実的な点数では桁あふれしない。一般的な x86_64 のディストリビューション標準パッケージは64ビットビルドなので、そのままでは該当しないことが多い。該当しやすいのは、32ビットの組込み機器・古い ARM 環境・意図的に 32bit でビルドしている自前パッケージである。
**まず自分のビルドが32ビットかどうかを切り分ける。** ここを飛ばすと、該当しない環境の緊急対応に時間を使うことになる。`file $(which xfreerdp)` や `getconf LONG_BIT` で確認できる。64ビットであれば、本CVEの直接の対象外である(ただし同時に修正された CVE-2026-57157 / CVE-2026-57158 は別条件なので、更新自体は行う)。 修正は **FreeRDP 3.28.0**(2026年7月6日リリース)で、同リリースは CVE-2026-57156 / CVE-2026-57157 / CVE-2026-57158 の3件をまとめて修正している。したがって対応は「3.28.0 以上へ更新する」の一点で足りる。詳細は GitHub の公式アドバイザリ GHSA-v5wf-j8j4-77h7 に記載がある。 ディストリビューションのパッケージを使っている場合は、そのディストリの更新を待つことになる。openSUSE Tumbleweed は freerdp 3.28.0-1.1 以上で修正済み、SUSE Linux Enterprise 15 SP7 / 16.0 / 16.1 は本記事の確認時点で QA 段階、Fedora 43 は更新(2026-e2afc3151d)が出ている。 更新までの間の緩和策は、**信頼できない RDP サーバーへ接続しないこと**に尽きる。クライアント側の脆弱性なので、ネットワーク側でサーバーを守る設定では防げない。共有された `.rdp` ファイルや、URL から起動する RDP 接続を安易に開かない運用が実質的な防御になる。 なお Red Hat Enterprise Linux 9 系が配布しているのは freerdp 2.11.7 系で、RHSA-2026:16482 が対象としている8件のCVEに本CVEは含まれていない。2.x 系が本CVEの影響を受けるかどうかは、本記事の確認時点で Red Hat の一次情報から確認できなかったため、RHEL 環境では Red Hat のCVEページで最終確認すること。
FreeRDP FreeRDP クライアント 3.28.0 未満(**32ビットビルドのみ**) を利用している場合、稼働バージョンが影響範囲に含まれるかを一次情報(https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-57156)で確認してください。AWS・GCP・Azure・Linux それぞれの対応状況は本ページの「クラウド/OS 別の対応状況」表にまとめています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記しており、存在しないパッチ番号・バージョンは記載していません。
本ページの記載は下記の一次情報に基づく非公式まとめです。数値・対応状況は各出典元で最終確認してください(最終確認: 2026/08/01)。