脆弱性対応ウォッチ重大・クリティカル脆弱性のクラウド別対応まとめ
最新更新履歴CriticalHigh回避策のみパッチありAWSGCPAzureLinux
High CVSS 7.0 KEV 悪用確認
CVE-2025-62215

Windows カーネルの競合状態でローカル権限昇格(悪用確認済み)

情報取得日: 2025/11/12/最終確認: 2026/08/15・本ページは公開情報の非公式まとめです

CVE IDCVE-2025-62215
製品Microsoft / Windows Kernel
CVSS7.0(High)
CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
種別 (CWE)CWE-362 共有リソースの同期不備による競合状態(CNA は CWE-415 二重解放も併記)
登録/公開日2025/11/12
KEV 期限2025/12/03 まで(米国連邦機関向け目安)
推奨対応ベンダーの指示に従って緩和策を適用し、クラウドサービスについては該当する BOD 22-01 のガイダンスに従うこと。緩和策が無い場合は当該製品の使用を停止すること。
出典https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2025-62215

概要

Windows カーネルに共有リソースの同期が適切でない競合状態があり、ローカルの権限を持つ利用者が権限を昇格できる。Microsoft は CWE-362(競合状態)と CWE-415(二重解放)を割り当てており、競合に勝つと二重解放を引き起こせる形の問題である。FAQ は、攻撃の複雑度が高い(AC:H)のは悪用に競合状態へ勝つ必要があるためだと説明し、成功した攻撃者が得られるのは SYSTEM 権限だと明記している。CVSS は Microsoft(CNA、Secondary)の 7.0 High(CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H)のみで、NVD の Primary スコアは付与されていない。スコアが 7.0 にとどまるのは AC:H の分だけで、Microsoft は悪用を確認済み(exploited=Yes、Exploitation Detected)としており、Temporal は 6.5(E:F/RL:O/RC:C)である。実務上は数字より重く扱う。影響するビルドは Windows 10 1809 と Server 2019 が 10.0.17763.8027 未満、Windows 10 22H2 が 10.0.19045.6575 未満、Windows 11 24H2 と 25H2 が 10.0.26100.7092 および 10.0.26200.7092 未満、Windows Server 2022 と 2025 が 10.0.20348.4346 未満および 10.0.26100.7092 未満で、修正は 2025 年 11 月の更新に含まれる。CISA KEV には 2025-11-12 に収載され、是正期限は 2025-12-03、ランサムウェア利用は Unknown(不明)。NVD の vulnStatus は Analyzed。

クラウド/OS 別の対応状況

各ベンダー公式アドバイザリで確認できた事実に基づき整理しています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記し、存在しないパッチ番号・バージョンは記載しません。

AWS / GCP / Azure は同じ対応区分です: パッチあり(アプリ更新)
Linux のみ異なります: 対象外
環境対応状況対応方法・備考
AWS (ECS/EC2) パッチあり(アプリ更新)
EC2 の Windows インスタンスと元になる AMI に 2025 年 11 月以降の累積更新を適用して再起動する
AWS 側の欠陥ではなく利用者が管理するカーネルの問題。カーネルの修正は再起動しないと有効にならないため、Patch Manager の適用結果ではなくビルド番号で確認する。AMI を更新しないと新規インスタンスが脆弱なまま起動する。
参照リンク
GCP パッチあり(アプリ更新)
Compute Engine の Windows インスタンスとカスタムイメージに 2025 年 11 月以降の累積更新を適用して再起動する
ゲスト OS の問題なので GCP 側の対応では解消しない。イメージファミリーを更新し、オートスケールで作られる VM が修正済みビルドになるようにする。
参照リンク
Azure パッチあり(アプリ更新)
Azure VM、Azure Virtual Desktop のセッションホストとマスターイメージに 2025 年 11 月以降の累積更新を適用して再起動する
Update Manager で配布したうえで再起動まで完了させる。多数の利用者が同居する仮想デスクトップのセッションホストは、ローカル権限昇格の影響が最も大きい場所なので優先する。
参照リンク
Linux 対象外
対応不要(Windows カーネルの問題)
CPE は Windows の各版のみで、Linux カーネルには該当しない。Linux ホストで行う作業は無い。
参照リンク

解決の方向性(パッチ/回避策/代替)

判定は OS ビルドの取得で足りる。winver や systeminfo でビルドを確認し、Windows 11 24H2 は 10.0.26100.7092 以上、25H2 は 10.0.26200.7092 以上、Windows 10 22H2 は 10.0.19045.6575 以上、Windows Server 2022 は 10.0.20348.4346 以上、Server 2019 と Windows 10 1809 は 10.0.17763.8027 以上かを見る。台数が多い環境では構成管理でビルド一覧を吸い上げ、閾値未満のホストを抽出するのが早い。カーネルの修正なので、パッチを適用しても再起動していなければ稼働中のカーネルは古いままである点が最大の落とし穴で、更新の適用済みフラグではなく実際のビルド番号と最終起動時刻を突き合わせて確認する。ほかに見落としやすいのは、月例更新の対象外の端末、仮想デスクトップのマスターイメージ、クラウドのカスタムイメージである。すぐ更新できない場合、MSRC は Workaround も Mitigation の節も出しておらず、公式な回避策は無い。攻撃の前提がローカルの低権限(AV:L/PR:L)なので、対象ホストへ対話的にログオンできる利用者を絞る、RDP の到達元を管理端末に限る、一般利用者が任意の実行ファイルを持ち込めないようアプリケーション制御を効かせる、といった形で足がかりを得られる範囲を狭めるのが現実的なつなぎになる。競合状態を利用する攻撃は試行を繰り返す性質があるため、繰り返しのクラッシュや予期しない再起動をログで監視しておくのも検知に効く。完了条件は、対象系列の全ホストで 2025 年 11 月以降の累積更新が適用され、再起動まで終わってビルドが修正版以上になっていることである。KEV の是正期限 2025-12-03 は既に過ぎているため、未更新のホストが残っているなら期限超過として扱う。悪用が確認されている問題なので、更新だけで打ち切らず、対象期間に SYSTEM 権限で不審なプロセスや持続化の設定が作られていないかを確認し、疑わしいホストでは資格情報を再発行する。

よくある質問(CVE-2025-62215)

CVE-2025-62215(Windows Kernel)の影響は?

High(CVSS 7.0)に分類されるMicrosoft Windows Kernelの脆弱性です。Windows カーネルに共有リソースの同期が適切でない競合状態があり、ローカルの権限を持つ利用者が権限を昇格できる。Microsoft は CWE-362(競合状態)と CWE-415(二重解放)を割り当てており、競合に勝つと二重解放を引き起こせる形の問題である。FAQ は、攻撃の複雑度が高い(AC:H)のは悪用に競合状態へ勝つ必要があるためだと説明し、成功した攻撃者が得られるのは SYSTEM 権限だと明記している。CVSS は Microsoft(CNA、Secondary)の 7.0 High(CVSS:3.1/AV:L/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H)のみで、NVD の Primary スコアは付与されていない。スコアが 7.0 にとどまるのは AC:H の分だけで、Microsoft は悪用を確認済み(exploited=Yes、Exploitation Detected)としており、Temporal は 6.5(E:F/RL:O/RC:C)である。実務上は数字より重く扱う。影響するビルドは Windows 10 1809 と Server 2019 が 10.0.17763.8027 未満、Windows 10 22H2 が 10.0.19045.6575 未満、Windows 11 24H2 と 25H2 が 10.0.26100.7092 および 10.0.26200.7092 未満、Windows Server 2022 と 2025 が 10.0.20348.4346 未満および 10.0.26100.7092 未満で、修正は 2025 年 11 月の更新に含まれる。CISA KEV には 2025-11-12 に収載され、是正期限は 2025-12-03、ランサムウェア利用は Unknown(不明)。NVD の vulnStatus は Analyzed。

CVE-2025-62215 の対応方法・回避策は?

判定は OS ビルドの取得で足りる。winver や systeminfo でビルドを確認し、Windows 11 24H2 は 10.0.26100.7092 以上、25H2 は 10.0.26200.7092 以上、Windows 10 22H2 は 10.0.19045.6575 以上、Windows Server 2022 は 10.0.20348.4346 以上、Server 2019 と Windows 10 1809 は 10.0.17763.8027 以上かを見る。台数が多い環境では構成管理でビルド一覧を吸い上げ、閾値未満のホストを抽出するのが早い。カーネルの修正なので、パッチを適用しても再起動していなければ稼働中のカーネルは古いままである点が最大の落とし穴で、更新の適用済みフラグではなく実際のビルド番号と最終起動時刻を突き合わせて確認する。ほかに見落としやすいのは、月例更新の対象外の端末、仮想デスクトップのマスターイメージ、クラウドのカスタムイメージである。すぐ更新できない場合、MSRC は Workaround も Mitigation の節も出しておらず、公式な回避策は無い。攻撃の前提がローカルの低権限(AV:L/PR:L)なので、対象ホストへ対話的にログオンできる利用者を絞る、RDP の到達元を管理端末に限る、一般利用者が任意の実行ファイルを持ち込めないようアプリケーション制御を効かせる、といった形で足がかりを得られる範囲を狭めるのが現実的なつなぎになる。競合状態を利用する攻撃は試行を繰り返す性質があるため、繰り返しのクラッシュや予期しない再起動をログで監視しておくのも検知に効く。完了条件は、対象系列の全ホストで 2025 年 11 月以降の累積更新が適用され、再起動まで終わってビルドが修正版以上になっていることである。KEV の是正期限 2025-12-03 は既に過ぎているため、未更新のホストが残っているなら期限超過として扱う。悪用が確認されている問題なので、更新だけで打ち切らず、対象期間に SYSTEM 権限で不審なプロセスや持続化の設定が作られていないかを確認し、疑わしいホストでは資格情報を再発行する。

自分の環境が CVE-2025-62215 の影響を受けるか確認するには?

Microsoft Windows Kernel を利用している場合、稼働バージョンが影響範囲に含まれるかを一次情報(https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2025-62215)で確認してください。AWS・GCP・Azure・Linux それぞれの対応状況は本ページの「クラウド/OS 別の対応状況」表にまとめています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記しており、存在しないパッチ番号・バージョンは記載していません。

CVE-2025-62215 は実際に悪用されている?

はい。CISA の既知の悪用された脆弱性カタログ(KEV)に登録されており、実環境での悪用が確認されています。米国連邦機関向けの対応期限の目安は 2025/12/03 です。推奨される対応: ベンダーの指示に従って緩和策を適用し、クラウドサービスについては該当する BOD 22-01 のガイダンスに従うこと。緩和策が無い場合は当該製品の使用を停止すること。

参考情報(出典)

本ページの記載は下記の一次情報に基づく非公式まとめです。数値・対応状況は各出典元で最終確認してください(最終確認: 2026/08/15)。

CISA KEV(悪用確認・対応期限・ランサム利用の出典)
NVD(CVE 基本情報・CVSS スコアの出典)
免責: 本ページは CISA KEV・NVD・各ベンダー公式アドバイザリ等の公開情報をもとにした非公式まとめです。修正バージョンや対応可否は変更される場合があります。実際の対応は必ず 出典元および各ベンダー公式情報・自環境で確認してください。

« 一覧に戻る