脆弱性対応ウォッチ重大・クリティカル脆弱性のクラウド別対応まとめ
最新更新履歴CriticalHigh回避策のみパッチありAWSGCPAzureLinux
Critical CVSS 9.0 KEV 悪用確認
CVE-2025-53690

Sitecore XM/XP の ViewState デシリアライズで RCE(悪用確認済み)

情報取得日: 2025/09/04/最終確認: 2026/08/15・本ページは公開情報の非公式まとめです

CVE IDCVE-2025-53690
製品Sitecore / Experience Manager (XM) / Experience Platform (XP)
CVSS9.0(Critical)
CVSS:3.1/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H
種別 (CWE)CWE-502 信頼できないデータのデシリアライズ
登録/公開日2025/09/04
KEV 期限2025/09/25 まで(米国連邦機関向け目安)
推奨対応ベンダーの指示に従って緩和策を適用し、クラウドサービスについては該当する BOD 22-01 のガイダンスに従うこと。緩和策が無い場合は当該製品の使用を停止すること。
出典https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2025-53690

概要

Sitecore Experience Manager(XM)と Experience Platform(XP)の、信頼できないデータのデシリアライズによるコード注入である。影響は XM / XP ともに 9.0 までで、NVD の CPE には Experience Commerce 9.0 以下と Managed Cloud も含まれている。特徴は、製品コードの不具合ではなく配備時の設定に起因する点である。Mandiant(Google Cloud)の調査によれば、2017年以前の Sitecore 導入ガイドに掲載されていたサンプルの ASP.NET machineKey をそのまま使っている環境が対象で、攻撃者はその既知の鍵で署名・暗号化した ViewState のペイロードを、認証なしで到達できる /sitecore/blocked.aspx の隠し __VIEWSTATE フィールドに送り込んで遠隔コード実行を得た。実際の侵入では偵察マルウェア WEEPSTEEL が投下され、web.config を含む web root のアーカイブ化、EARTHWORM によるトンネル、DWAGENT による常時アクセス、SHARPHOUND による Active Directory 偵察、ローカル管理者の作成と SAM / SYSTEM ハイブのダンプ、RDP での横移動まで進んだ。Sitecore は更新後の配備では machineKey を一意に自動生成すると説明している。CVSS は CNA の Sitecore による 9.0 Critical(CVSS:3.1/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H)のみで、NVD の Primary スコアは無い。CWE は CWE-502。CISA KEV には 2025-09-04 に収載され、是正期限は 2025-09-25、ランサムウェア利用は Unknown(不明)。NVD の vulnStatus は Analyzed。

クラウド/OS 別の対応状況

各ベンダー公式アドバイザリで確認できた事実に基づき整理しています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記し、存在しないパッチ番号・バージョンは記載しません。

AWS / GCP / Azure は同じ対応区分です: パッチあり(アプリ更新)
Linux のみ異なります: 対象外
環境対応状況対応方法・備考
AWS (ECS/EC2) パッチあり(アプリ更新)
EC2(Windows / IIS)上の Sitecore について、Sitecore の advisory に従って machineKey を一意な値へ入れ替え、ViewState の MAC 検証を有効にする
AWS 側の欠陥ではなく配備時の設定の問題。AMI から量産した環境は同じ鍵が全台に配られている可能性が高いので、1台ずつ確認するのではなくイメージとデプロイの元まで遡って直す。
参照リンク
GCP パッチあり(アプリ更新)
Compute Engine(Windows / IIS)上の Sitecore の machineKey を一意な値へ入れ替え、advisory の指示に従う
GCP 側のサービスの問題ではない。インスタンステンプレートや構成管理に鍵を埋め込んでいる場合、そこを直さないと再作成のたびに脆弱な設定が戻る。
参照リンク
Azure パッチあり(アプリ更新)
Azure VM や App Service 上の Sitecore の machineKey を一意な値へ入れ替え、advisory の指示に従う。Managed Cloud 利用時は Sitecore の連絡内容を確認する
Sitecore は Windows / IIS 前提のため Azure 上の資産が多い。NVD の CPE には Managed Cloud も含まれており、Sitecore は影響を受ける顧客には通知済みだと説明している。デプロイのテンプレート(ARM / Bicep / パイプライン)に鍵が入っていないかも確認する。
参照リンク
Linux 対象外
対象外(Sitecore XM / XP は Windows と IIS 上で動く ASP.NET 製品のため、Linux ホスト上にこの資産は存在しない)
Linux 側でできることがあるとすれば、前段のリバースプロキシで /sitecore/blocked.aspx などの認証不要ページへの外部からの POST を絞り、ログを保全して痕跡調査の材料にすることである。
参照リンク

解決の方向性(パッチ/回避策/代替)

この脆弱性の判定は版番号ではなく設定を見る作業になる、という点が最大の落とし穴である。確認すべきは web.config と machine.config の machineKey 要素で、導入ガイド由来のサンプル値がそのまま残っていないか、複数の環境(本番・ステージング・開発)で同じ鍵が使われていないかを見る。9.0 以下から新しい版へアップグレードしていても、設定ファイルを引き継いでいれば古い鍵は残るため、「版を上げたから対象外」とは言えない。到達性の側も見る。/sitecore/blocked.aspx は認証なしで応答するライセンス関連の正規ページで、隠し ViewState を持つためこの攻撃の入口になった。前面のリバースプロキシや WAF のログで、このパスへの POST が来ていないかを確認する。恒久対応は Sitecore の advisory(KB1003865、ベンダー側の採番は SC2025-005)に従った鍵の入れ替えで、加えて Mandiant は ASP.NET の一般的な作法として machineKey の自動ローテーション、ViewState の MAC 検証の有効化、web.config 内の平文の秘密の暗号化を推奨している。完了条件は、(1)machineKey がサンプル値でなく環境ごとに一意で、ローテーションの仕組みが入っていること、(2)ViewState の MAC 検証が有効であること、(3)KEV 収載=実際に悪用されているので侵入痕跡の確認が済んでいることの3点である。痕跡としては、Mandiant が公開している範囲では asp$ や sawadmin という作成アカウントの有無、web root がアーカイブされた形跡、EARTHWORM / DWAGENT / SHARPHOUND に相当するファイルの残存、130.33.156.194 など報告された宛先への通信が挙がっている。鍵を替えるだけで終わらせてはならず、SAM / SYSTEM がダンプされていた場合はドメイン側まで資格情報が漏れている前提で、ローカル管理者とサービスアカウント、ドメインの特権アカウントを再発行する必要がある。是正期限 2025-09-25 は大きく過ぎているため、未対応なら期限超過として扱う。

よくある質問(CVE-2025-53690)

CVE-2025-53690(Experience Manager)の影響は?

Critical(CVSS 9.0)に分類されるSitecore Experience Manager (XM) / Experience Platform (XP)の脆弱性です。Sitecore Experience Manager(XM)と Experience Platform(XP)の、信頼できないデータのデシリアライズによるコード注入である。影響は XM / XP ともに 9.0 までで、NVD の CPE には Experience Commerce 9.0 以下と Managed Cloud も含まれている。特徴は、製品コードの不具合ではなく配備時の設定に起因する点である。Mandiant(Google Cloud)の調査によれば、2017年以前の Sitecore 導入ガイドに掲載されていたサンプルの ASP.NET machineKey をそのまま使っている環境が対象で、攻撃者はその既知の鍵で署名・暗号化した ViewState のペイロードを、認証なしで到達できる /sitecore/blocked.aspx の隠し __VIEWSTATE フィールドに送り込んで遠隔コード実行を得た。実際の侵入では偵察マルウェア WEEPSTEEL が投下され、web.config を含む web root のアーカイブ化、EARTHWORM によるトンネル、DWAGENT による常時アクセス、SHARPHOUND による Active Directory 偵察、ローカル管理者の作成と SAM / SYSTEM ハイブのダンプ、RDP での横移動まで進んだ。Sitecore は更新後の配備では machineKey を一意に自動生成すると説明している。CVSS は CNA の Sitecore による 9.0 Critical(CVSS:3.1/AV:N/AC:H/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H)のみで、NVD の Primary スコアは無い。CWE は CWE-502。CISA KEV には 2025-09-04 に収載され、是正期限は 2025-09-25、ランサムウェア利用は Unknown(不明)。NVD の vulnStatus は Analyzed。

CVE-2025-53690 の対応方法・回避策は?

この脆弱性の判定は版番号ではなく設定を見る作業になる、という点が最大の落とし穴である。確認すべきは web.config と machine.config の machineKey 要素で、導入ガイド由来のサンプル値がそのまま残っていないか、複数の環境(本番・ステージング・開発)で同じ鍵が使われていないかを見る。9.0 以下から新しい版へアップグレードしていても、設定ファイルを引き継いでいれば古い鍵は残るため、「版を上げたから対象外」とは言えない。到達性の側も見る。/sitecore/blocked.aspx は認証なしで応答するライセンス関連の正規ページで、隠し ViewState を持つためこの攻撃の入口になった。前面のリバースプロキシや WAF のログで、このパスへの POST が来ていないかを確認する。恒久対応は Sitecore の advisory(KB1003865、ベンダー側の採番は SC2025-005)に従った鍵の入れ替えで、加えて Mandiant は ASP.NET の一般的な作法として machineKey の自動ローテーション、ViewState の MAC 検証の有効化、web.config 内の平文の秘密の暗号化を推奨している。完了条件は、(1)machineKey がサンプル値でなく環境ごとに一意で、ローテーションの仕組みが入っていること、(2)ViewState の MAC 検証が有効であること、(3)KEV 収載=実際に悪用されているので侵入痕跡の確認が済んでいることの3点である。痕跡としては、Mandiant が公開している範囲では asp$ や sawadmin という作成アカウントの有無、web root がアーカイブされた形跡、EARTHWORM / DWAGENT / SHARPHOUND に相当するファイルの残存、130.33.156.194 など報告された宛先への通信が挙がっている。鍵を替えるだけで終わらせてはならず、SAM / SYSTEM がダンプされていた場合はドメイン側まで資格情報が漏れている前提で、ローカル管理者とサービスアカウント、ドメインの特権アカウントを再発行する必要がある。是正期限 2025-09-25 は大きく過ぎているため、未対応なら期限超過として扱う。

自分の環境が CVE-2025-53690 の影響を受けるか確認するには?

Sitecore Experience Manager (XM) / Experience Platform (XP) を利用している場合、稼働バージョンが影響範囲に含まれるかを一次情報(https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2025-53690)で確認してください。AWS・GCP・Azure・Linux それぞれの対応状況は本ページの「クラウド/OS 別の対応状況」表にまとめています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記しており、存在しないパッチ番号・バージョンは記載していません。

CVE-2025-53690 は実際に悪用されている?

はい。CISA の既知の悪用された脆弱性カタログ(KEV)に登録されており、実環境での悪用が確認されています。米国連邦機関向けの対応期限の目安は 2025/09/25 です。推奨される対応: ベンダーの指示に従って緩和策を適用し、クラウドサービスについては該当する BOD 22-01 のガイダンスに従うこと。緩和策が無い場合は当該製品の使用を停止すること。

参考情報(出典)

本ページの記載は下記の一次情報に基づく非公式まとめです。数値・対応状況は各出典元で最終確認してください(最終確認: 2026/08/15)。

免責: 本ページは CISA KEV・NVD・各ベンダー公式アドバイザリ等の公開情報をもとにした非公式まとめです。修正バージョンや対応可否は変更される場合があります。実際の対応は必ず 出典元および各ベンダー公式情報・自環境で確認してください。

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