脆弱性対応ウォッチ重大・クリティカル脆弱性のクラウド別対応まとめ
最新更新履歴CriticalHigh回避策のみパッチありAWSGCPAzureLinux
Medium CVSS 5.3 KEV 悪用確認
CVE-2026-66384

JFrog Artifactory のパストラバーサルで Docker キャッシュ外に書き込まれる

情報取得日: 2026/08/31/最終確認: 2026/09/11・本ページは公開情報の非公式まとめです

CVE IDCVE-2026-66384
製品JFrog / JFrog Artifactory。7.146.35 より前のバージョン、および 7.161.0 から 7.161.16 までが該当し、7.146.35 と 7.161.16 で修正された。
CVSS5.3(Medium)
CVSS:3.1/AV:N/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:H/A:N
CVSS は当サイトの掲載基準(7.0以上)を下回りますが、CISA KEV に収載され実際の悪用が確認されているため掲載しています。
種別 (CWE)CWE-22 制限されたディレクトリへのパス名の不適切な制限(パストラバーサル)
登録/公開日2026/08/31
KEV 期限2026/09/10 まで(米国連邦機関向け目安)
出典https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-66384

概要

アーティファクトリポジトリの JFrog Artifactory に、**認証済みの利用者が Docker のキャッシュディレクトリの外へデータを書き込める**欠陥がある。NVD の記述は簡潔で、「特定のリモートリポジトリの条件下で、認証済みの利用者が意図された Docker キャッシュのパスの外にデータを書き込みうる」となっている。 CVSS は NVD の主評価で 3.1 の 5.3(Medium)、ベクタは AV:N/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:H/A:N である。**機密性と可用性への影響は None で、完全性だけが High に振れている**。読み取られるのでも落とされるのでもなく、書き込まれるということである。攻撃条件(AC)が High、必要な権限(PR)が Low なので、単体の数値としては中程度にとどまる。 **しかし CISA はこれを 2026-08-27 に KEV(悪用が確認された脆弱性カタログ)へ収載した。是正期限は 2026-09-10 である。**CVSS が 7.0 未満であることを理由に後回しにできる案件ではない。当サイトの掲載基準でも、CVSS 7.0 未満は原則対象外だが KEV 収載なら扱う、としている。 **この CVE で注目すべきなのは、NVD の参照リンクの中身である。**5件のうち2件が OpenAI のもので、1件は同社の「Hugging Face incident and the road ahead」という公表、もう1件は「OpenAI-Hugging Face Incident Technical Report」という PDF の技術報告書である。つまりこの欠陥は、実際のインシデントの技術報告に紐づけられて KEV へ載っている。残りの3件は JFrog の自己管理版リリースノート、JFrog のセキュリティアドバイザリ一覧、そして CISA の KEV カタログへのリンクである。 **アーティファクトリポジトリが標的になるという構図そのものが要点である。**Artifactory は Docker イメージや各種パッケージの配布点であり、ここに書き込めるということは、下流のビルドと実行環境へ配られるものに手を入れられる可能性を意味する。完全性のみ High という評価は軽く見えるが、供給の上流にある製品では、完全性の毀損がそのまま下流全体の問題になる。 影響範囲は 7.146.35 より前の全バージョンと、7.161.0 から 7.161.16 までである。自己管理(self-hosted)のインスタンスは 7.146.35 または 7.161.16 へ上げる必要がある。NVD での公開は 2026-08-12、vulnStatus は Analyzed である(2026-08-31 時点)。 **(2026-09-11 時点)**CISA KEV の是正期限 2026-09-10 は経過したが、KEV カタログ(版 2026.09.10)には依然として収載されている。NVD の状態は Analyzed(最終更新 2026-08-28)で、CVSS は JFrog による Secondary 5.3 のみ、**NVD の Primary 評価は付いていない**。

クラウド/OS 別の対応状況

各ベンダー公式アドバイザリで確認できた事実に基づき整理しています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記し、存在しないパッチ番号・バージョンは記載しません。

AWS / GCP / Azure / Linux いずれも対応区分は同じです: パッチあり(アプリ更新) 下の表は環境ごとの補足です。
環境対応状況対応方法・備考
AWS (ECS/EC2) パッチあり(アプリ更新)
EC2 / ECS / EKS 上で自己管理している Artifactory を 7.146.35 または 7.161.16 へ更新する。AWS 側の修正は無い。
AWS はマネージドの Artifactory を提供していないため、AWS 個別のアドバイザリは存在しない(2026-08-31 時点で確認できていない)。AWS の同種サービスである ECR / CodeArtifact はこの CVE の対象外である。Artifactory を AWS 上で動かしている場合、更新の責任は利用者側にある。
参照リンク
GCP パッチあり(アプリ更新)
Compute Engine / GKE 上の Artifactory を 7.146.35 または 7.161.16 へ更新する。GCP 側の対応は不要。
GCP からの本 CVE 個別のセキュリティ速報は確認できていない(2026-08-31 時点)。名称が似ている Google の Artifact Registry は別製品であり、この CVE の対象ではない。混同しないこと。
参照リンク
Azure パッチあり(アプリ更新)
Azure VM / AKS 上の Artifactory を 7.146.35 または 7.161.16 へ更新する。Azure 側の対応は不要。
Azure からの本 CVE 個別のセキュリティ速報は確認できていない(2026-08-31 時点)。Azure Container Registry はこの CVE の対象外である。
参照リンク
Linux パッチあり(アプリ更新)
ディストリのパッケージ更新では対処できない。Artifactory 本体を 7.146.35 または 7.161.16 へ更新する。
Ubuntu USN / Red Hat RHSA / Debian security tracker のいずれにも本 CVE の項目は無い(2026-08-31 時点)。Artifactory はディストリのリポジトリから配られる製品ではないため、OS のパッチ運用に乗せていると更新漏れが起きる。更新の単位はアプリケーション本体である。
参照リンク

解決の方向性(パッチ/回避策/代替)

対応は Artifactory を修正版へ更新することである。**7.146 系なら 7.146.35、7.161 系なら 7.161.16** へ上げる。系列をまたぐ必要は無い。 **優先度は CVSS ではなく KEV の期限で決める。**5.3(Medium)という数字だけを見て次の定期メンテナンスに回すと、2026-09-10 の是正期限を越える。CISA の KEV は「悪用が現に確認された」ものだけが載るカタログであり、収載されている時点で、机上のリスク評価とは別の扱いが要る。 **成立条件を自分の構成に当てて確かめること。**NVD は「特定のリモートリポジトリの条件下で」と条件を限定している。リモートリポジトリ(外部レジストリのプロキシ/キャッシュ)を Docker で使っているかどうかが、影響の有無を分ける。使っていない構成なら成立しない可能性があるが、**それを更新しない理由にはしない**。条件の詳細は JFrog のアドバイザリで確認すること。 **更新までのあいだの手当ては、権限の側から取る。**この欠陥は認証済み利用者(PR:L)を前提とする。Artifactory に書き込み権限を持つアカウントの棚卸しを行い、不要な権限、退職者のアカウント、CI 用の共有トークンで過剰な権限を持つものを削ることは、到達できる主体を減らす意味で効く。ネットワーク層で塞ぐ対策は、認証を通った利用者が対象である以上、効き方が限られる。 **更新の前後で、書き込まれた形跡を確認しておくこと。**この欠陥は読み取りではなく書き込みである。Docker キャッシュのディレクトリの外に、想定していないファイルが置かれていないかを確認する。実際のインシデントの技術報告が参照に付いている以上、机上の話としては扱わないほうがよい。 --- **【2026-09-11 追記・KEV 是正期限の経過について】** **CISA KEV の是正期限は 2026-09-10 で、すでに経過している。**2026-09-11 時点の KEV カタログ(版 2026.09.10)を確認したところ、本 CVE は**依然として収載されたままである**(追加日 2026-08-27・是正期限 2026-09-10・ランサムウェアでの利用は Unknown)。期限を過ぎても収載が取り下げられることはないので、**未対応の Artifactory が残っているなら、期限超過の状態にある**という読み方になる。 **評価の非対称さは変わっていない。**NVD の最終更新は 2026-08-28 で状態は Analyzed だが、**CVSS は JFrog が付けた Secondary の 5.3 しか無く、NVD の Primary 評価は付いていない**。数字(5.3・Medium 相当)だけを見ると優先度は低く見えるが、**KEV に載っているということは現実の悪用が確認されているということ**である。本サイトが掲載基準に「CVSS 7.0 以上**または** KEV 収載」を置いているのは、まさにこの型を落とさないためである。 **NVD の参照に、この脆弱性が関わったとされるインシデントの技術報告が並んでいる。**OpenAI が公開した Hugging Face 関連インシデントの技術報告(PDF)と解説記事が Technical Description / Third Party Advisory として登録されている。**「認証済みユーザによる、意図した Docker キャッシュパス外への書き込み」という一見地味な記述の実害が、具体例として公開されている**ということである。 **やることは 2026-08-31 の初出時から変わらない。**Artifactory を **7.146.35 または 7.161.16** へ更新する。期限を過ぎている以上、未更新のインスタンスがあるなら、更新と並行して**リモートリポジトリ経由で取り込んだ成果物に想定外の書き込みが無いか**を確認するべきである。

よくある質問(CVE-2026-66384)

CVE-2026-66384(JFrog Artifactory。7.146.35 より前のバージョン、および 7.161.0 から 7.161.16 までが該当し、7.146.35 と 7.161.16 で修正された。)の影響は?

Medium(CVSS 5.3)に分類されるJFrog JFrog Artifactory。7.146.35 より前のバージョン、および 7.161.0 から 7.161.16 までが該当し、7.146.35 と 7.161.16 で修正された。の脆弱性です。アーティファクトリポジトリの JFrog Artifactory に、**認証済みの利用者が Docker のキャッシュディレクトリの外へデータを書き込める**欠陥がある。NVD の記述は簡潔で、「特定のリモートリポジトリの条件下で、認証済みの利用者が意図された Docker キャッシュのパスの外にデータを書き込みうる」となっている。 CVSS は NVD の主評価で 3.1 の 5.3(Medium)、ベクタは AV:N/AC:H/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:H/A:N である。**機密性と可用性への影響は None で、完全性だけが High に振れている**。読み取られるのでも落とされるのでもなく、書き込まれるということである。攻撃条件(AC)が High、必要な権限(PR)が Low なので、単体の数値としては中程度にとどまる。 **しかし CISA はこれを 2026-08-27 に KEV(悪用が確認された脆弱性カタログ)へ収載した。是正期限は 2026-09-10 である。**CVSS が 7.0 未満であることを理由に後回しにできる案件ではない。当サイトの掲載基準でも、CVSS 7.0 未満は原則対象外だが KEV 収載なら扱う、としている。 **この CVE で注目すべきなのは、NVD の参照リンクの中身である。**5件のうち2件が OpenAI のもので、1件は同社の「Hugging Face incident and the road ahead」という公表、もう1件は「OpenAI-Hugging Face Incident Technical Report」という PDF の技術報告書である。つまりこの欠陥は、実際のインシデントの技術報告に紐づけられて KEV へ載っている。残りの3件は JFrog の自己管理版リリースノート、JFrog のセキュリティアドバイザリ一覧、そして CISA の KEV カタログへのリンクである。 **アーティファクトリポジトリが標的になるという構図そのものが要点である。**Artifactory は Docker イメージや各種パッケージの配布点であり、ここに書き込めるということは、下流のビルドと実行環境へ配られるものに手を入れられる可能性を意味する。完全性のみ High という評価は軽く見えるが、供給の上流にある製品では、完全性の毀損がそのまま下流全体の問題になる。 影響範囲は 7.146.35 より前の全バージョンと、7.161.0 から 7.161.16 までである。自己管理(self-hosted)のインスタンスは 7.146.35 または 7.161.16 へ上げる必要がある。NVD での公開は 2026-08-12、vulnStatus は Analyzed である(2026-08-31 時点)。 **(2026-09-11 時点)**CISA KEV の是正期限 2026-09-10 は経過したが、KEV カタログ(版 2026.09.10)には依然として収載されている。NVD の状態は Analyzed(最終更新 2026-08-28)で、CVSS は JFrog による Secondary 5.3 のみ、**NVD の Primary 評価は付いていない**。

CVE-2026-66384 の対応方法・回避策は?

対応は Artifactory を修正版へ更新することである。**7.146 系なら 7.146.35、7.161 系なら 7.161.16** へ上げる。系列をまたぐ必要は無い。 **優先度は CVSS ではなく KEV の期限で決める。**5.3(Medium)という数字だけを見て次の定期メンテナンスに回すと、2026-09-10 の是正期限を越える。CISA の KEV は「悪用が現に確認された」ものだけが載るカタログであり、収載されている時点で、机上のリスク評価とは別の扱いが要る。 **成立条件を自分の構成に当てて確かめること。**NVD は「特定のリモートリポジトリの条件下で」と条件を限定している。リモートリポジトリ(外部レジストリのプロキシ/キャッシュ)を Docker で使っているかどうかが、影響の有無を分ける。使っていない構成なら成立しない可能性があるが、**それを更新しない理由にはしない**。条件の詳細は JFrog のアドバイザリで確認すること。 **更新までのあいだの手当ては、権限の側から取る。**この欠陥は認証済み利用者(PR:L)を前提とする。Artifactory に書き込み権限を持つアカウントの棚卸しを行い、不要な権限、退職者のアカウント、CI 用の共有トークンで過剰な権限を持つものを削ることは、到達できる主体を減らす意味で効く。ネットワーク層で塞ぐ対策は、認証を通った利用者が対象である以上、効き方が限られる。 **更新の前後で、書き込まれた形跡を確認しておくこと。**この欠陥は読み取りではなく書き込みである。Docker キャッシュのディレクトリの外に、想定していないファイルが置かれていないかを確認する。実際のインシデントの技術報告が参照に付いている以上、机上の話としては扱わないほうがよい。 --- **【2026-09-11 追記・KEV 是正期限の経過について】** **CISA KEV の是正期限は 2026-09-10 で、すでに経過している。**2026-09-11 時点の KEV カタログ(版 2026.09.10)を確認したところ、本 CVE は**依然として収載されたままである**(追加日 2026-08-27・是正期限 2026-09-10・ランサムウェアでの利用は Unknown)。期限を過ぎても収載が取り下げられることはないので、**未対応の Artifactory が残っているなら、期限超過の状態にある**という読み方になる。 **評価の非対称さは変わっていない。**NVD の最終更新は 2026-08-28 で状態は Analyzed だが、**CVSS は JFrog が付けた Secondary の 5.3 しか無く、NVD の Primary 評価は付いていない**。数字(5.3・Medium 相当)だけを見ると優先度は低く見えるが、**KEV に載っているということは現実の悪用が確認されているということ**である。本サイトが掲載基準に「CVSS 7.0 以上**または** KEV 収載」を置いているのは、まさにこの型を落とさないためである。 **NVD の参照に、この脆弱性が関わったとされるインシデントの技術報告が並んでいる。**OpenAI が公開した Hugging Face 関連インシデントの技術報告(PDF)と解説記事が Technical Description / Third Party Advisory として登録されている。**「認証済みユーザによる、意図した Docker キャッシュパス外への書き込み」という一見地味な記述の実害が、具体例として公開されている**ということである。 **やることは 2026-08-31 の初出時から変わらない。**Artifactory を **7.146.35 または 7.161.16** へ更新する。期限を過ぎている以上、未更新のインスタンスがあるなら、更新と並行して**リモートリポジトリ経由で取り込んだ成果物に想定外の書き込みが無いか**を確認するべきである。

自分の環境が CVE-2026-66384 の影響を受けるか確認するには?

JFrog JFrog Artifactory。7.146.35 より前のバージョン、および 7.161.0 から 7.161.16 までが該当し、7.146.35 と 7.161.16 で修正された。 を利用している場合、稼働バージョンが影響範囲に含まれるかを一次情報(https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2026-66384)で確認してください。AWS・GCP・Azure・Linux それぞれの対応状況は本ページの「クラウド/OS 別の対応状況」表にまとめています。確認できていない項目は「情報確認中」と明記しており、存在しないパッチ番号・バージョンは記載していません。

CVE-2026-66384 は実際に悪用されている?

はい。CISA の既知の悪用された脆弱性カタログ(KEV)に登録されており、実環境での悪用が確認されています。米国連邦機関向けの対応期限の目安は 2026/09/10 です。早急な対応が推奨されます。

参考情報(出典)

本ページの記載は下記の一次情報に基づく非公式まとめです。数値・対応状況は各出典元で最終確認してください(最終確認: 2026/09/11)。

CISA KEV(悪用確認・対応期限・ランサム利用の出典)
NVD(CVE 基本情報・CVSS スコアの出典)
免責: 本ページは CISA KEV・NVD・各ベンダー公式アドバイザリ等の公開情報をもとにした非公式まとめです。修正バージョンや対応可否は変更される場合があります。実際の対応は必ず 出典元および各ベンダー公式情報・自環境で確認してください。

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